矢車菊さん
のうた一覧
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レプリカの海の底の魚たちにあずけた心 泳げ 輝け
平成二十六年十二月十六日
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水族館の水槽のなかに泳ぐ魚たちよ...
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ふたたびの出逢いののちの ふたたびの別れのなかに とけ残る雪
平成二十六年十二月十二日
5
再会ののちの別れ。交わることのな...
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自らは楽器たるもの 音楽を奏でるように生きたてゆきたし
平成二十六年十二月十一日
6
目を閉じれば、リズム。悲しみも喜...
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音楽はメトロノームの止む朝にしずかに空へ昇るのだろう
平成二十六年十二月十一日
5
心音がメトロノームだとしたら、人...
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さよならのことばいくつを尽くしてもますますきみを思い出すばかり
平成二十六年十二月八日
6
失った想い、かなわなかった夢、忘...
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ぼくは風に逆らい歩き始めても見えないものを信じているよ
平成二十六年十二月八日
3
信じる力はとても強くて、あたたか...
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観覧車必ずここへ戻ること空に向かって約束しよう
平成二十六年十二月八日
4
戻る場所があるって、すてきなこと...
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終章はデクレッシェンド 曖昧にすること知らぬほうがよいこと
平成二十六年十二月八日
4
答えを求めすぎてはいけないことも...
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あなたへの気持ちの整理したいけれど三十一文字にまとめきれない
平成二十六年十二月八日
3
日々の記録のように、歌を詠むこと...
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虚ろなる心で吹かばシャボン玉に忘れかけたる空透けて見ゆ
平成二十六年十二月二日
11
シャボン玉の儚さ、子供のころの無...
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たくさんの悲しみよりも幸いのたったひとつのほうが切ない
平成二十六年十二月二日
7
ひとつぶの小さな幸せに気づくこと...
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ジェラートを溶かしゆく舌にんげんはかくもやさしき花弁をもつか
平成二十六年十一月二十九日
5
幸せな時間。優しい気持ちになれる...
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ぼくの手のなかの小鳥がまた一首知らぬ世界へ飛び立っていく
平成二十六年十一月十七日
5
自分の作った歌は、自分の意図を離...
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集めきてそして一首にするために削ることばの端は煌き
平成二十六年十一月十七日
4
一首に仕上げるために削ったことば...
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灯を消そう 星を見るため いやむしろ見えないものを信じるために
平成二十六年十一月十六日
75
灯りを消して、見えないものを見る...
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大海へしづかに稚魚を放つごとくけふの一日をひとは終へゆく
平成二十六年十一月十六日
5
自分の身から離れてゆく今日という...
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踏み切りの音を聴きつつ手のひらでスリルを増してゆく文庫本
平成二十六年十一月十六日
3
文庫本を読んでいて、物語の佳境に...
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天主堂この薄暗き現世より仰ぎ見たりし聖母の涙
平成二十六年十一月十六日
2
天主堂の中に入って、見上げる天井...
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砂時計 細きくびれを落ちてゆくきらめき、ひかり、かなしみ、いのり
平成二十六年十一月十四日
12
砂時計は時間を計るためにあるのだ...
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わが殻を脱ぎすてようと少年の瞳を借りて駆け出してゆく
平成二十六年十一月十二日
6
ときどき「ぼく」で歌を詠みたくな...
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