参田 三太さん
のうた一覧
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まるまりし 剪り竹の秀(ほ)が 木枯に 轉がりゆきて 兒ら嬉々と追ふ
平成二十七年二月九日
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陽だまりの 梅ほころびて 春立ちぬ 噂話の ひとつも恋し
平成二十七年二月三日
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春立つや 猫が尾を立て まだ寒き 月照る屋根で 呼ばひ初むかな
平成二十七年二月三日
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小雪舞ふ 庭の奥処で オギャーギャオ 猫の恋歌 春呼ぶ声す
平成二十七年二月三日
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頬白に 庭の木の実も 尽きかけて 「一筆啓上 春立ちに候」
平成二十七年二月三日
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目覚むれば 一夜のうちに しんしんと 深く積もれり 雪は真白く
平成二十七年一月三十日
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今の世の 文盲なりき ITに 戸惑ふ老いら 卑屈に生きる
平成二十七年一月三十日
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年金の 捨扶持あてに 希望なく 迷惑ばかりの 長寿を呪ふ
平成二十七年一月三十日
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脛かじる ニートの倅 はや不惑 年金暮らしの その父は古希
平成二十七年一月三十日
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イスラムの 人質騒動 固唾飲み 全豪オープン 観ながら憂ふ
平成二十七年一月三十日
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人質も 首相あなたも 死刑者も 空爆犠牲者 同じきいのち
平成二十七年一月二十八日
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至るところ 託老所ある 平成で 白痴放送 ぼんやり観てる
平成二十七年一月二十八日
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思ふても 言ふてはならぬ 人の道 働けざるもの 食(くら)ふべからず
平成二十七年一月二十八日
2
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寒風に ひゃうひゃう腕を 踊らせて ボケた振りして 百日紅立つ
平成二十七年一月二十一日
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いそいそと 馥郁の香を 育てゐむ 寒の日向の 沈丁の蕾
平成二十七年一月二十一日
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過ぎし日の 棘々しこと 思い出づ 寒の陽射に 柊光る
平成二十七年一月二十一日
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玉の輿 夢見るやうに 寒中も 牡丹花芽 日々にふくらむ
平成二十七年一月二十一日
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頬白に庭の木の実も尽きかけて「一筆啓上 春立ちに候」
平成二十七年一月二十一日
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月夜見の 柱時計の 振りの子の 揺り篭のなか 韋駄天ねむる
平成二十七年一月十八日
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神隠し 子隠しそして 親隠し きれいさっぱり 浮世絵隠し
平成二十七年一月十八日
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