舞 さん
のうた一覧
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買いだめす水いく本かささやかな金額なれど我が家の抵抗
平成二十六年三月十七日
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燗酒の幽かな湯気がこの世へは何しに来たと問いて消えゆく
平成二十六年三月十六日
8
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名も知らぬ小さな花が道端に二つ三つ咲く春は来にけり
平成二十六年三月十五日
6
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今までにいろんなものを落とし来て忘れゆく日々埋もれゆく日々
平成二十六年三月十四日
5
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冬を越す木々を解くらん春風は優しく包み芽を蕾ませる
平成二十六年三月十三日
4
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陽を受けず地を這うものの切なさを皆いだきつつ今日も歩める
平成二十六年三月十二日
1
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ふるさとの山河は如何に友如何に雪まだ深く北国の春
平成二十六年三月十一日
4
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特売のトレペを妻と三つ四つぶら下げ帰る昼日曜日
平成二十六年三月十日
2
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袴着た華やぐ乙女らの弥生には春風よ吹け歩みゆく先
平成二十六年三月九日
4
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酔うほどに泣いて良いかと問う我に答えつれなき水割りの音
平成二十六年三月八日
7
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鏡には老いてゆく影まだ夢を持っているかと我に問いたげ
平成二十六年三月七日
9
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月見れば千々に思わる来し方の残りしものは泡沫の夢
平成二十六年三月六日
1
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人いない雨のベンチに一片の彩りとなる山茶花の花
平成二十六年三月五日
5
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血糖値中性脂肪と健診を妻かしましくまた仙人食
平成二十六年三月四日
2
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思い出はまだ美しいままですか逝く「時」だけが僕は哀しく
平成二十六年三月三日
2
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人生を互いに語り憂さ晴らす地下鉄の中オバタリアンら
平成二十六年三月二日
2
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大空の果てにやあらん朝焼けに愁い無き国問いつ見上げる
平成二十六年三月一日
3
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信号の点滅さえも鬱々といずこに捨てんまた今日の憂さ
平成二十六年二月二十八日
4
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黒髪の香に惑い臥す夜の闇にイブの笑みして密める貴女
平成二十六年二月二十七日
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微睡みに消えゆくひとの名を呼ぶは罪とや言わん傷とや言わん
平成二十六年二月二十六日
4
小野小町の「夢」より
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