煩悩のお気に入りの歌一覧
石川順一
油蝉今年は鳴き出し遅いかな数日の差を訝しみけり
20
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滝川昌之
上書きのされぬ記憶が燻れば迎え火の中に過ぎし日求め
23
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石川順一
落下せしポスターの上スズメ二羽穂を倒しつつ穂をついばめり
20
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滝川昌之
被災地の対策練るのは会議室 汗に渇きに触れぬ識者が
29
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灰色猫
別れの儀つめたき父の頭なで花では足りぬ感謝があふれ
32
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灰色猫
亡き父の遺影の写真を探せどもいつでも父がシャッター役で
40
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灰色猫
奇跡など起こりはしない焼き場にて儚き蝉のひたむきを聞く
57
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灰色猫
反目し不肖な我を叱咤するそのひたむきな声を忘れず
40
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灰色猫
左手のリスカの傷をなでながらこれすら形見になるとは知らず
33
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石川順一
限局性恐怖症てふやまひ知る今日の食事も忘れて仕舞ひぬ
15
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滝川昌之
巣立つ子の家電買い足し助手席で無口な妻は残る日数え
23
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へし切
大雨の中で酒盛り なに楽し 民の苦しみ 酒の肴に
30
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灰色猫
巡りゆく生々流転の輪のなかに父の命もありますように
27
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石川順一
最後にはウルトラマンの歌ばかり歌つて終はるカラオケである
12
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滝川昌之
色艶は雨の盛りに過ぎてなお褪せて気高きあじさいの花
28
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へし切
ゆらゆらと 灯して消へて また灯し 光儚き 蛍火の影
22
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石川順一
梅酒ではビールと比較し酔いがない漬けられすぎて無くしたものか
8
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石川順一
旅客機が南西方向へ去つて行く北東へ行く旅客機もあり
11
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滝川昌之
病院の談話室には「雲の名」という本在りて徒雲(あだぐも)を知る
24
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石川順一
牛丼に糸蒟蒻が必要で買ひに行く時エンジンが鳴る
10
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