詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
恣翁
コロコロと笑むがに 舷を叩く波 囁きに似て いと柔らかし
29
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恣翁
水底に 泳ぎ遊べる魚に似る 二人の影の映りたりけり
26
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恣翁
草熱れに 老人のごと 背をのみ屈めつつ告ぐ 「息苦しよ。」と
18
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恣翁
構内のベンチに 腰を下ろしつつ 人影絶えしホームに雲見る
31
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恣翁
暈となり 街燈巡る静けさを 時折破るカナブンの音
19
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恣翁
再建せし堂を染めたり 海の青 津波が潮の呑み込むごとく
25
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恣翁
しなやかな肢体躍らせ 夏の海に 音のみ残し 君ぞ消えける
27
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恣翁
ハンメルの世界地図なる大陸に 牛の背の斑 実に似たるかも
26
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恣翁
少女らの斉唱したる旋律は 重き空気に波紋描けり
31
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恣翁
客思こそ 日月の動きと競ひたれ 秋風 吾待たで先に帰らむ
21
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恣翁
蜘蛛の網は 折れし竹叢吹き抜くる野分に誘はれ 波打てるかな
27
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恣翁
やまびこは 荒ぶる神を宥めむと 怒号に忙しく声合はせたり
29
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恣翁
盂蘭盆の魂を呼ばへる声に和し 塚の奥処ゆ 「おおう」の応へ
21
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恣翁
好きに生き 義父身罷りぬ 唐突に 蒸したる天に蝉時雨降る
26
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恣翁
身の内に染むるがごとし 紋服の冷たき当り 確かめたれば
16
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恣翁
中天の白日 将に下りむとす 潮さへ戻す黄河のごとく
15
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恣翁
浜にあるボートの尻を 波の舐む 浅瀬を犬の駆け回るたび
14
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恣翁
夏草の茂れる中州に 陽は射すも 秋の冷気ぞ 木陰に憩ふ
15
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恣翁
秋の日に微かに匂ふ 無雑作に編みし 少女の後れ髪かな
23
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恣翁
赤貧の里より出づる禄を食む我は恥ぢたり 耕さざるを
21
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