吉野 鮎のお気に入りの歌一覧
コタロー
永遠に忘れてならぬ戰爭の終はりの誓ひ平和の誓ひ
11
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コタロー
ありふれた日々を樂しみ一日を振り返りつつ蒲團に入る
12
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滝川昌之
フィリピンで伯父が迎えた終戦のくどい話も聴けぬ新盆
22
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芳立
世のなかはわりなき葛の伸びわたり繁ること葉をいかに刈るべき
8
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うすべに
盆帰り 雲の早さに急かされて 送り火も見ず乗り込む列車
5
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横井 信
足ばやに流れる雲の影ひとつ実り始めた稲穂の重み
16
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へし切
さわやかな風に戯れ 秋茜 厳しき残暑も季節は移れり
18
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松本直哉
たぎつ瀬に逢合橋のなか絶えてぬれにぞぬれしわたるすべなみ
7
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ひすいの湖
みとせ前 触れしあなたの薬指 今はくすんだ銀色に照る
10
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滝川昌之
年配のフードコートの先住民 夏の子供に隅へ追われて
16
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ななかまど
にわか雨止みし後には涼風が窓を通りて命うるおす
9
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詠み人知らず
菩提寺の山風涼しき朝の墓に無言で胸うち話しかけをり
13
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舞
枯れ野ふく風となりたや行く先ははぐれ雲ゆく大空の果て
10
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恣翁
引き潮の泥底の黒 泡沫と臭気を発し 陽に輝けり
14
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つばす
迎え火を台風に押された精霊馬 一族背に載せスピード到着
5
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千葉 甫
遠くから見つけてくれて手を振ってくれた幸せあったあの夏
7
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KEN
にはたづみ 樋流れ落つ 雨の音に 尚澄みわたる 秋蟲の聲
13
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つゆふみ
沈み逝くこともゆるさぬ海ならば運べもがれた言葉と、ゴブッ・・血?
6
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横井 信
足元を照らすあかりは揺らめいて祭りのあとをそっと切り取る
14
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ななかまど
迎え火をわれの役目とはやばやに焚けば火影にちちははの顔
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