桜田 武のお気に入りの歌一覧
ななかまど
亡き母の残せし詠の見え消しに母とわれとのちいさな時間
8
もっと見る
ななかまど
午睡後に連れ戻される現世の疫病の数字天井ありや
9
もっと見る
へし切
幼子の悔し涙のこぼれ落つ炎暑のバスに置き去りにされ
15
もっと見る
へし切
策は尽き 民をみはなしご乱心 もはや戦時の悪夢を見るか
15
もっと見る
滝川昌之
急増のメダルの数と感染者どちらを観るかどちらを看るか
16
もっと見る
滝川昌之
刃たる虫取り網をかわしては鬼滅と追う子を撒くオニヤンマ
10
もっと見る
葛城
詠み慣れぬ佛足石歌を諦めて長歌に苦しみ短歌に戻りぬ
9
もっと見る
ななかまど
詠うとは心の揺れる小さきことあさがお滑るひとつぶの雨
9
もっと見る
滝川昌之
なきそうな 梅雨残る空 浅き蝉 どちら鳴かすも 雲行きしだい
11
もっと見る
横井 信
蝉の聲背にして歩く通勤の陽射しにとける昨日のやる気
11
もっと見る
灰色猫
七夕を迎えるたびに亡き父の命日来たる仏花を結ぶ
11
もっと見る
灰色猫
亡き父へ供えるスーパードライ買う父が愛した瓶入りを買う
12
もっと見る
へし切
歓迎も輝きさえも薄れゆく聖なる灯り五輪の暗闇
19
もっと見る
へし切
さびしさは人のこころに巣食うものひとり侘びては枯淡を味わう
15
もっと見る
ななかまど
ひとり来てあれこれ思う珈琲の香りのなかを豆を擦る音
10
もっと見る
ななかまど
青ばたの豆腐を買いて良しとせん一人留守居の今夜の肴
11
もっと見る
滝川昌之
自転車を押す俺に歩を合わせては並ぶ歩みが嬉し気な妻
15
もっと見る
滝川昌之
一吹きでヒマワリ畑にかしましい娘らごとき夏風を聴く
16
もっと見る
横井 信
蹴飛ばした布団の中で聞いている名前を知らぬ鳥の鳴き声
10
もっと見る
滝川昌之
十九年命日いつも湿っぽい梅雨に逝っては泣かせる母よ
17
もっと見る
[1]
<<
43
|
44
|
45
|
46
|
47
|
48
|
49
|
50
|
51
|
52
|
53
>>
[143]