横井 信のお気に入りの歌一覧
シダ
むすぶ手も知らずむすびし薄氷の割れてしづけし冬のつとめて
10
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び わ
支えられ皆と楽しく手話学習手指動かし記憶に夢中
5
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ひな ろくろう
五十年まへの仲間と語らへり夢の中にて我のみが老い
5
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バジル
体調は如何ですかと尋ね合う 梅の開花を尋ねるように
21
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卓
友達や 彼氏と開けた 玄関は 嫁いだ今は 色あせて見え
5
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杜鵑草
潮待たばやがてかなはむ時つ風吹くも慣らひと思ひ知るべし
13
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うすべに
まだかたいつぼみ濡らしてうるうると 目ざめうながす早春の雨
12
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つばす
裏通り塀から垂れた紅梅が 道行く人に春を告げおり
6
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凌霄花
宵あかり銀の雨降る堀割りに柳新芽も品良くおどる
12
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滝川昌之
出社してもう帰りたいそんな日に見る引き出しの家族写真よ
19
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灰色猫
開きゆく桜を愛でる誰にでも滅びがあると教わりながら
13
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灰色猫
ひとひらの桜を生きてゆきましょう儚く散るは人とて同じ
7
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灰色猫
たまらずに桜を手折る強烈に君を欲してしまったばかりに
6
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灰色猫
晴れ晴れと桜吹雪を歩みゆく戒めなどを脱ぎ捨てながら
11
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灰色猫
マフラーを冬の桜に巻きつける優しい人になれる気がして
7
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ななかまど
南風が吹く後には氷雨降る二月年々歳々花相似たり
17
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らくだより
投げ入れた石がふるさと春の音 雪を溶かしてせせらぎのゆく
5
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へし切
春あさき 雨水過ぎたと草も木も 「もういいかい」と お日様に問ふ
17
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鞘森天十里
思い出は決して消えない 指先に温もり感ずる時はなくとも
6
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広葉樹
オロチ棲む横田小そばの挽きぐるみ 空けし割子にまた酒を盛る
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