滝川昌之のお気に入りの歌一覧
詠み人知らず
光だけ溢れてゐても眩しくて何も見えない闇と同じ
9
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詠み人知らず
片隅に影うづくまる人の繭つひに手も足も溶け失せ
6
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詠み人知らず
ラムプ宿ほかげ揺らげばラスコォの壁画さながら影たち騒ぐ
11
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詠み人知らず
影を曳く影に曳かれる一人ひとり勝手な犬の散歩さながら
11
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詠み人知らず
ありあまる夜を朝陽が型抜いて影から人もの動き始める
10
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はまたいと
ひとりだち 前を見ずには進めないから「行ってらっしゃい」聞かぬふりする
5
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Akko
われはしる 与謝野晶子に 羊羮と堀と港の 秘密あり
3
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秋日好
遠くなる意識を掴み戻せない焦り諦め少しの愉悦
14
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千映
君の色染めてくれるねどんどんと染むらなくす君の頑張り
11
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恣翁
逢へば直 通はする痴戯に泣く声に 行けど醒めしむ 夫咳洩るれば
14
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秋日好
鈍色と朱鷺色塗られた四半球境目の下ぐらりと揺れて
10
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秋日好
あの三語余りに使い古されてこの気持ちには舌足らずだよ
9
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秋日好
「診断書もらったほうがいいのかな?」「キミが元気になればいいんだ」
12
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秋日好
手の震え「あなたが好きです」四音で畳みかけ来る鼓動の音も
10
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inosann
付き合いは「まあまあ」くらいが丁度いい知れば知るほど受け入れ難きに
21
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舞
石狩の冬待つ大地光年の星降る空に抱かれてあり
10
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半格斎
軒端うつ夜來の雨音うたにして 雪を待つなむ出羽の山里
18
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詠み人知らず
小説も読みやすいのはいいリズム 8ビートは分る気がする
14
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詠み人知らず
ピスタチオ練りこむ緑が鮮やかで アーモンドの香甘く芳し
9
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詠み人知らず
浴びるほど 恋はこころの色 染めて 月影いのちと 滾りたるかな
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