横井 信のお気に入りの歌一覧
林林
見上げれば緑の柿のたわわなり熱に負けるな根に肥やし鋤く
9
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林林
草の根の脈を辿ればするすると力入れずも抜ける雨後かな
8
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里香
ブロック積み上げ 去る人へ 送るサインを 練習してる
3
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里香
夕映えに 照らされ紅を 噛む白歯 つたない つたない 顔のいろどり
8
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原磯絵馬
はがされぬはたされぬままポスターの平成三十二年八月
3
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うすべに
舞うかぜに柳みだれる夕暮れの つばめ急かせるオレンジの雨
12
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滝川昌之
俺の血を吸うなら潰す「プリゴジン」と名付けたやぶ蚊腕にとまれば
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ななかまど
ミサイルに子らが逝くとき想いおりピカソが描きしゲルニカの人
14
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へし切
きぬぎぬの濡れて悲しき夢のあと 寝覚めの珈琲 君が残り香
12
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悠久
浴衣着の腰に手拭い下駄ばきの 昭和気取りで歩く湯の街
13
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詠み人知らず
紡ぐ文字 頭の中に 世界あり 皆の声聞き 書き記すのみ
6
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舞
気が付けば入道雲の白さにはもう染めれない僕の大空
9
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び わ
アゲハチョウ家内手入れの庭に舞う扇子のような羽を泳がせて
7
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なりあきら
夏の夜に 秋を想って 目を覚ます 聞こえてくるは 鈴虫の声
8
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茂作
あるじなき垣ね守りてあかあかと 夕日に垂れる百日紅のはな
25
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林林
後朝の夢のあとさきふっくらと珠玉のお粥さんをあなたに
9
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林林
あと一分ください二十五人分の煮魚にさやえんどう添えたし
6
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林林
まず己が手で確かめる硬き菜をみじん切り器の前に包丁
3
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林林
気持ちより涙は遅れて出るらしい研いだお米の笊傾ける
11
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夕夏
ざこつしんけいつうをなおすためにとよつきむりせずいたみはとれた
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