恣翁のお気に入りの歌一覧
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詠み人知らず
真夏日を独りで過ごす今日もまたごろ寝の友は麦茶一杯
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紫草
好きですの気持ちをそっと隠しもち過ごした夏にベコニアは咲く
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みやこうまし
主去りし九条の池に百日紅昔日のごと紅く映れり
12
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詩月恵
石蕗の黄色い強がり 負けないとつぶやく声が風に震える
9
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佐々一竹
選ばれるために生きてる訳じゃない熱い煎茶を少しずつ飲む
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佐々一竹
目立たない場所を選んで生きてきたことを誇りに思える自信
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五穀米
駅ナカのデリカテッセンサラダ屋の夏は嬉しき量り売りかな
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カラタチ
眉根寄せ胎児のポーズで眠る背をそっと抱くああこれが母性か
2
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falcon
社員捨て中国目指す企業あり夢は再び王道楽土
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falcon
担当が替わると告げるメール見て契約切れしそのひとを思ふ
12
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詠み人知らず
幸運は命輝く人に来る 憂き目でさえも感謝探して
5
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詠み人知らず
猫好きな媼が冬に逝きしのち野良猫たちも姿を消したり
5
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詠み人知らず
男衆の御輿が町に繰り出せば盛夏ますます暑く活気づく
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詠み人知らず
大陸の高気圧という澄んだ音 さあもうひとつ片付けましょう
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ふきのとう
目覚めれば朝の空気の清すがし秋の気配に窓開け放つ
11
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みづ子
プライドのかけらを積んで踏み台に次は遠くへ飛べればいいな
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紫苑
応へせぬフェンスをぢつと抱きしめて報はれずなり凌霄花の恋
8
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紫苑
窓をうつはつ秋風のふける夜を訪ふ月影にものをこそおもへ
9
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粕春大君
身を焼きて空にのびゆく紅の花は百日の斎とぞ思ふ
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虫
牛乳をねだって母を見上げる子 いつかは母が見上げるのかな
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