詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
横井 信
乗り継ぎの ホームの移動 焦らずに 力の抜けた 踏み出した足
12
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葱りんと
嘘吐くと 辻褄合わせが しんどくて 器用じゃないから 汚れた本音を
14
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夢士
五十年経ちて思ひ出語り合ふ鎌倉山の除夜の鐘の音
17
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横井 信
温かく 星の見えない 夜だけど 雲に広がる 地上の光
14
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吉野 鮎
かさはなは生れぬ水子のにほひして儚けにとけてゆるきなき疵
14
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吉野 鮎
風花のゆらぐ空の水の色疵なき湖面に映へてみずいろ
9
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吉野 鮎
うす雪に庭つつまれて落ち椿眞紅まとひてつらつら眠る
17
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吉野 鮎
落ち椿二輪三輪雪の庭そこもとに艷ほのと妖かし
17
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吉野 鮎
梅二輪冷た夜の闇にほの浮きてかそけき白の香の馥郁をきく
20
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舞
会社ゆくビル街の朝野良猫のノソリと出でて嘲笑いて消え
7
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新座の迷い人
老いてから 若い女性に 席どうぞ お礼を言いて 座る我かな
7
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へし切
しらしらと明かり障子に人もなく老いさびし香の蝋梅の花
27
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滝川昌之
定刻の通過電車の案内が今この街の無事を知らせる
27
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石川順一
温室のベゴニア外は雪積もり肉の脂身寄って来る鳥
11
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ななかまど
雪とけし庭に忙し寒雀あそびたいのか垂り雪また
11
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舞
伽藍には風雷神の浅草寺外つ国ひとも手を合わせゆく
10
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呉竹
携帯ゲームのリセットボタン押すような生活、繰り返してた
9
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水月
モノクロの恋の抜け殻抱く我に花はくれない舞い散る幻夜
17
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水月
抱きしめる恋の抜け殻泣き濡れて舞う花くれない心モノクロ
10
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夢士
雪の原春待ちきれず顔を出す野の花の芽の姿愛おし
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