片井俊二のお気に入りの歌一覧
ほの香
胸中に卯浪寄せては東風も吹く望郷の伊勢の汀清く在り
6
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ほの香
さへずりもささやく声も其処彼処 音にもあをき色ある季節
22
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詠み人知らず
「今までもいろんな事があったわ」と明るく言いし花摘む友は
16
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詠み人知らず
萬緑の安藝の瀬戸内嚴島戀をことほぐ女がひとり
6
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日向猫
さらさらと藤の花房揺らす風 運ぶ薫りに蜂も誘われ
23
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夢士
母はいま眠りに入りて腕の中旅だちの時「さよなら」も言わず
9
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環
綿毛の塔に風やはらかく吹き込んで崩れ去るにはまだ早いから
2
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紫苑
白墨を置きたる指の影ふかし日の暮れがたの最終講義
18
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詠み人知らず
吹く風に君のゆくえを訊ねても知らぬものかと頬をなぜゆく
18
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如月弥生
花のみは変はらず咲けり 去年よりも変はれる我を包むごとくに
3
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みなま
振り返りみやるひとなくニラの花その日かぎりの一日花よ
7
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九鬼倫子
雨音に潜める夜道目があって傘で遮るすれ違うまで
19
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紫草
膝にのす幼子の髪ふわふわと風になびいて鼻先に触る
18
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ほの香
草むらにパステルカラーのチョッキ着たアリスのうさぎがたまごを運ぶ
8
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詠み人知らず
それっきり帰ってこない末っ子の 運動靴の底の薄さよ
20
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もなca
あっけなくさくらは散ってしまったし今度はなにで隙間を埋めよう
10
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詠み人知らず
ひらひらと桜吹雪のなかあるき憂愁の美をひとり見届けぬ
18
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千草
散り去ればもう人影もなき夜の静寂を照らす花見提灯
10
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みなま
情けない夜はくるんと丸まって幼虫みたいに布団にもぐる
15
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芳立
坂のある町に着くまで助手席を独り占めする桜ひとひら
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