滝川昌之のお気に入りの歌一覧
ななかまど
逆さまに実をつつくときヒヨドリよそのまま飛べば固き地球よ
12
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積 緋露雪
水鏡風に漣紅葉映え燃ゆる水面に雲浮游する
3
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音蔵 雅秀
秋宴 湖畔一面 紅葉燃ゆ 水面に宿り 映し鏡に
5
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音蔵 雅秀
大型の 山車の繰り出し 賑やかに 幼き頃の 炭坑の夏祭り
5
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び わ
ツワブキが花瓶を飾って気を流す寒さ跳ね除け皆を励まし
7
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茂作
獲りのこる種やも知れず青々と 長葱にまじりて生ひし馬鈴薯
12
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聴雨
滔々とながるる筆にほとばしる墨は心のままをかたどる
11
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積 緋露雪
晩秋と思しき寒さ闇蔽ひ獨り風邪引き咳一つするも
4
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横井 信
マンションの狭い花壇の足元にひと足早く白い山茶花
15
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杜鵑草
ふたたびはあひ越ゆまじき明石の門えやは忘るる彼の夕暮を
8
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睡密堂
ストールをマフラーに替える頃には私はひとつまた年を取る
7
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ななかまど
風無くも次から次に絶え間なし葉として生るる旅の終わりぬ
14
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詠み人知らず
歯の溶ける 甘い蜂蜜 噛みしめば バターを乗せた 罪への軽さ
4
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詠み人知らず
選択を 悩む時間の 不幸せ 両手合わせ 躊躇うご飯
2
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詠み人知らず
皺の寄る 寒き日暮れの 祖父の指 歳も寄り似て 擦る皺の手
6
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だいのじ
家事炊事子供送迎親介護 いまさらきになるあまかわのささくれ
6
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音蔵 雅秀
父親の 投げし軟球 受け損ね 顔で受けたる 痛き思い出
4
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び わ
ドイツ村マリンゴールド一面に赤白黄色吾を出迎え
6
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茂作
木枯らしのゐたくな吹きそいたましき 植ゑて程なきそら豆の苗
15
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杜鵑草
悔しきは避らぬ別れの折節に妻の片方に居らざりし事
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