ぜんまい時計のお気に入りの歌一覧
舞
子ら伸びてしだれ桜を掴まんとそうはさせじと優し風ふく
11
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うすべに
海に霧 朝の港の初がつお 氷の中につぶらなひとみ
7
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滝川昌之
「寝て過ごす」口を揃えて連休の予定答える新入社員
18
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へし切
草や木の目にまぶしきは新緑の生きとし生けるものの輝き
14
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舞
老いていう緩慢な死を噛み砕き含む火の酒焼けよ骨まで
6
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茂作
春の野のしろつめ草を集めては 戀あこがれる十四の乙女
13
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うすべに
新緑にかえでの羽根の紅をさす 晴れ間の青につばめさえずる
9
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艸介
散りてなほ三葉躑躅の薄紅は いまひとたびの花園となる
8
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滝川昌之
初月給もらう次男が欲しいものないかと訊くが泣けて言えない
15
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ななかまど
窓染める樹々の緑の濃くなりて八十八夜の別れ霜かな
14
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へし切
たんぽぽの綿毛は空に憧れぬ吹いてくれぬか行きずりの人よ
14
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恣翁
しゃがみ込み 草の香に春嗅ぎ取りて 悦に入りにし少年時代
12
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舞
かにかくに 祇園は知らず 石狩の 春陽揺蕩う 瀬せらぎの音
11
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茂作
そよの風やまぶき蝶を追ひかへし ふたたび寄れる春の晝なか
15
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灰色猫
君の夏が眩しいものであるように光の中で読む君の文
11
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美生子
人生のゴールはいつか見えてくる桜ながめてあせらず行こう
12
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うすべに
雨けむる浦戸の海をみわたせば 舟出ゆかしい貫之のうた
9
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滝川昌之
この雨は田畑潤す雨だから女子の化粧水ごとく滲み込め
14
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ななかまど
霧雨に首をすくめる峰桜せめて散りたし青空の下
21
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へし切
外は雨 内に籠りて雨音を聞きつ 暫しく思い出の中
14
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