夏深のお気に入りの歌一覧
ななかまど
夕風がすだれの裾を這うときは寂しき秋の始まりており
12
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祈り花
孫たちの去りたる後の靜けさに遊び疲れし玩具を拾ふ
15
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祈り花
亂れ舞ふ雪の散華に葬送の眼窩に宿る頑なのひと
16
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祈り花
千代紙を幾重も折りて青き薔薇匂ひ立ちませ一夜の夢に
18
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祈り花
紙風船吊せば微風にゆらゆらと寂しさ殘す孫の置き土産
10
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ななかまど
片屋根を埋めて空へ咲きのぼる龍のようなり凌霄花
12
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滝川昌之
頭頂部 薄くなったと電線が雨後の雫でからかいやがる
26
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桜田 武
蛇行する川の流れは澱みなく水面に浮世の哀楽映す
7
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KEN
彫り人の 思ひは母か 戀ふ人か 石の佛の 頬に松風
11
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舞
モノクロに染め降る雨の彩りの一輪のみのコスモスの花
10
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あかつき
かつて君越しに見上げた天井が高く感じる暁の部屋
9
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青色銀河
かなしみの器としてのきみの目に遠くから打ち寄せる波がある
7
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恣翁
押し寄する闇を わずかに防ぎつつ 灯心の火ぞ 妖しく揺らぐ
17
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横井 信
涼しさを求めて歩く川筋の夏をとかして揺らめく水面
11
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可不可
結局は外に出るなと言ひたげな 梅雨もラストか 連休初日
10
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ななかまど
淡く濃く雨に咲きたり額の花時のながれに沿いて老いゆく
15
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滝川昌之
高揚も掲揚もある晴れ舞台 待てどかなわぬ置き去りの聖火
17
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ななかまど
石段のくぼみにできた水たまり切り取られたる夏雲の峰
13
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ケンイチ
日常と呼ばれたものはこれなのか 見慣れた顔とすれ違ふ朝
10
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舞
葉の陰に知るひとも無く散る花を清かにてらす文月の月
11
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