虹雲のお気に入りの歌一覧
恣翁
秋風は 池塘を渡り 波立てて 燧ケ岳の 雲のみ映す
29
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きりあ
食べますかその一言を訊けること秋の豊饒折々にふれ
14
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詠み人知らず
幾種かの古代米育てし老人の涙が光るいねかりの日に
14
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ほたる
少しずつ娘の部屋が片付いてふっと寂しい段ボール箱
28
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浅草大将
架け終へし刈稲にかよふ夕風に遠つ荒田の浅茅揺れつつ
12
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聴雨
秋の日の光と影のやはらかさすべてのものを透過してゆく
14
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キタハラ
青空に続くフェンスの前に立つ どうやら羽根は生えないらしい
26
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キタハラ
シャボン玉壊れて消えてひかり降るわたしの指はとてもつめたい
10
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キタハラ
少女ではいられないのだ水道の水でつくったカルピスを飲む
20
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浅草大将
我もまた心病みせば聞きうるや妻が知るてふ雲うごく音
36
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恣翁
海原の 彼方に落ちる 夕陽を しゃがんで見入る 地蔵が四人
49
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半格斎
身を沈め手觸りやさし湯の中にひとひの終はりをおゐて歸らむ
20
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紫苑
秋雨のひと夜を洗ひし街のうへ六時の鐘は蒼空を渡れる
21
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浅草大将
曼珠沙華夕陽にゆれて廃線の果てよりひびく工場の号笛
26
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佐々一竹
除虫菊焚きたる煙ただよいて上がり框に注す西陽かな
18
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詠み人知らず
わたの実のはじけて開き白わたが輝き見ゆる喜びの朝
17
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紫苑
陽を避けて辿り着きしや緑なきロビーの床に蝶一羽死す
15
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悠々
ながさきの眉山戀ひしあさゆふにほほゑみたまふ母のかほ見ゆ
24
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falcon
風さそふ棚田かすめる燕のかへす翼に夏の過ぎゆく
10
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悠々
われもまたオヤジと呼ばる身なりしがわが父越ゆる山とはならず
3
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