紫(ゆかり)のお気に入りの歌一覧
紫草
しみじみと眺めてみれば可憐なる浅紫のうつむく菫
29
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恣翁
側溝に 油膜の虹を浮かべたる 陰気な街を彷徨ひしかな
40
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ほの香
限られた 時間に花を凝縮し 劇場型の 戀してみやうか
17
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もぢずり
露草の花びらほどの翅をして青蜆蝶ひとり日中へ
5
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大埜真巫子.
言葉とは 涙の代わりに 零れてく 溺れるように 沈んでいこう
24
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只野ハル
いつまでも許さぬと言うその人を我も許せず凪の日あれど
8
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如月弥生
やんわりと拒まれているようで不意にさびしくなった春の雨の日
5
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如月弥生
あの人に楽しげに笑う君を見て「好きなんだな」と素直に思う
3
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みなま
春の蝶 命の営み託し終え静かにおりたベランダの土
10
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平 美盛
道端に忘れられたる想いでは片手袋の寂しき涙
9
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詠み人知らず
真命の極みに堪えて産む妻を子らは固唾をのんで見守る
6
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千葉 甫
瞑想のかたちに眼閉じていてうつらうつらの春のひととき
3
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詠み人知らず
何も取り柄などないが生きてることが取り柄かもしれぬと独りごちる
11
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詠み人知らず
真夜中に目覚め何する訳もなく唯ぽつねんと歌を詠み居り
40
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もなca
三月が駈けぬけてゆく街中をあわいピンクに染めあげながら
16
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美津村
ゆび先を汚して土筆の袴をとる日の差す庭に妻と並びて
13
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大埜真巫子.
春の空 雲の数を かぞえれば目を射る光に くらくらとする
31
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詠み人知らず
独り居て生きるとは何だと己に答えを求めて何も浮かばず
7
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恣翁
掌に 乳房の重みを量るがに 馬酔木の白き花房を載す
31
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詠み人知らず
左手の親指がふとくちびるに触れて誰かを思い出す夜
13
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