金魚藻のお気に入りの歌一覧
芳立
遠き日の史学者よ書けその年は春も四月もなかつたのだと
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青木健一
およそ目の届く範囲に楽園や殺戮はないそういう午後だ
16
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はな
最後まで言わなくていいあの駅に着いたらうまく笑ってみせる
16
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紫苑
喧噪の名残り淀める暗がりで猫は片眼に月を飼ひをり
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狭霧
冷え残る朝まの庭に瑞香の重く薫れる鄙の遅春
6
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光源氏
人は人 何をためらふ浜千鳥寄せては返す歌を忘れて
21
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蕗子
浸されし豆と並びて軒先の光りはためく布巾を見つむ
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卯月
幾人が首吊りたるか夜桜の枝垂るる花のひとつひとつは
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緋色
永遠の静寂である深海の魚眼に映える那由多の花弁
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卯月
はらはらと花の骸を散り敷きて春の終りへ続く回廊
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