詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
恣翁
老犬は日向に寝そべり 往く人を薄目に見遣り また目を瞑る
26
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恣翁
独り酒 ちびちび遣りて呑み尽くし 瓶を枕に一日を終へむ
25
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恣翁
求め合ふ男女の像を 水晶に封じ 表にその手彫りたり
17
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恣翁
踏み惑ふ焦がるる思ひ 断たむとて 重たき本をパンと閉ぢけり
22
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恣翁
門口に 母待ち侘びて立てる女児の 我に微かに御辞儀為しけり
32
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恣翁
月時雨に 文燃す炎消えゆけど 夜更けの庭をなほ眺めたり
25
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恣翁
両側の店 悉く閉ざす戸を 朧に照らす月漂へり
19
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恣翁
墓地抜くれば 廃家に井戸や竃残り 曾ての起居の名残を留む
19
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恣翁
灯も点けず 肌も露はな彼の女は 月上らねば闇に沈みぬ
14
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恣翁
松籟に撒かれし塵や 雲と化し 月にかかりて煤けさすらむ
19
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恣翁
陽は西にやや傾きて 風なきに 翅煌めかせ蜻蛉浮きたり
16
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恣翁
月は冴え 遮断機の影くっきりと 今宵死神に な魅入られそ
27
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恣翁
詠み来たる千首の歌のそれぞれに 拙けれども愛着のあり
22
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恣翁
足裏に 欅造りの黒光る長き廊下の冷たく当たる
24
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恣翁
これしきのことで 男の子が見切るかは 泣いてたまるか 笑顔つくるべし
25
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恣翁
余りにも心で泣きしを 涙涸れ 悲しみにすら不感症かも
21
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恣翁
朝霧の底なる海の更に深く 蠢くものを覗き居るかも
21
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恣翁
西日射し 家並の影のひたひたと 黒板塀を這ひ上がりけり
28
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恣翁
茅葺きの農家の軒に 群れなして立つ蚊柱ぞ 夕日に映ゆる
31
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恣翁
睫毛にし 触れたる乳首の感触や 二人の危ふき仲に似るらむ
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