詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
絮谷新
紗を漉して染むるは瑠璃色の東雲なれば我のはつなつ
17
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千映
馬鹿になるなれるステージ知っている個性を発揮喜び輪繋ぐ
10
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万陽
トンネルは 山の大きな 口のよう車という名の 食餌を吸い込む
14
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雪柊
利他忘れ 己が利益を優先す厳しき船出 お手並み拝見
13
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詠み人知らず
遠ざかるあなたの背中が消えたとき 近づいてくる 終わりの気配
8
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吉野 鮎
舞ひ上がり墮ちゆく先の燃さかる炎に燒かる肌重ねつつ
8
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えこ
緑児の葉っぱのような掌が宙を掴むのは世界を知るため
10
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有賀亭小太
遠来の朋と重ねる杯の肴は止まりし時間の再生
10
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藍子
夕方の彩り豊かな空を見て娘の名前茜で良かった
18
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千映
歳重ね握手の数の増え続け幸せ種まき小さなことから
13
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千映
一枚の切手なきハガキに感動し笑顔と握手くれる八十路爺
12
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詠み人知らず
感情の気圧の谷の底に居り 登山靴など 見たくもない日
27
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桐生賄
雪降れど 大して荒れも しなくって 胸撫で下ろす 土曜日の朝
14
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秋日好
コーヒーを淹れて戻るとウィスキー何故か目の前うろついている
19
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まあさ
夢現(ゆめうつつ)彷徨う夫の 言の葉が いたく哀しき 去年の大寒
24
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秋日好
松の実と古都の葉の無き澪標見えぬ荒磯に舟沈みゆく
16
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秋日好
枝に残る実を置き去りにさんざしの春を描けず暮れていく年
20
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舞
ふたりしてたまの贅沢お寿司屋へ百八円のお皿分けつつ
11
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inosann
カーナビの的確な指示きこえきて今走りし道いつか来たごと
21
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藤久崇
凍つるとも 常のごときに なすなりと 天ぞ告るとも 猶し寒かる
18
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