灰色猫のお気に入りの歌一覧
西村 由佳里
アイロンの熱が心のシワを取るやはりほんのりあたたかな目で
12
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桐生賄
北上の川の水面の波がたつ様を眺めつ車走らせ
18
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桜枝巧
ゆうらりと染まる夕暮れ、硝子水一口飲んだ君が溶けてく
10
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桜枝巧
ほほえみてのどにつきさす硝子水やさしきひとに偽ってはならぬ
10
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桜枝巧
秋空と背中合わせの君がいてふたりぼっちで飲む硝子水
8
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桜枝巧
涼風に傾くぬるき硝子水 最後の一滴、秋が来てゐる
5
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もも桜
秋の空青一面の廣がりに白の繪の具で描く未來を
11
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もも桜
ダイエット好きなビールを我慢すも變はらぬ體重年のせゐかな
4
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キュン太郎
苦しみの 先に咲いてた喜びに やっと出会える希望の朝に
8
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ラベンダー
ハチローの うた口ずさみ 紫の 謎の実探す ちいさい秋の
9
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烏滑稽
夏過ぎて 秋が訪ふ 恋心 行き場も虚ろ 徒に乞ひけり
10
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舞
酒飲みてはしゃぎて楽し歳は過ぎ苦き噛み沁む酔いは静かに
14
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TKG
5時半のうっすら青になりぬ空二度寝の我を照らしはじめり
5
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鈴木たとえば
夢に来て菜のはな摘めばさびしさを肩代わりする汝の靴の白
10
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透子
青草の緑褪せゆくこの頃を艶めかせたる秋の天露
9
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Chico
慾しきもの 古今和歌集 乾燥機 乾ゐたぱんつ キミトノミライ
16
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Chico
畏みてとめ槍させる病み豬のうたきやみけるのちの靜謐
15
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ラベンダー
「ねえ聞いて 消えたくない」と 叫べども 声なき声は 雑踏へ消ゆ
8
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千映
哀しみは手短にして愉しさはゆくり味わう生きる基本か
14
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たけくらべ
出来秋に実るいな穂の煌めきは郷邑の黄金と思はるるかな
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