灰色猫のお気に入りの歌一覧
リクシアナ
枕灯落とした宿で独り詠む旅の区切りに挿す歌栞
32
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リクシアナ
飼い葉熟れ香る小径の蹄もと浅き湖沼に鴨二羽憩う
20
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大上
温を増す地花吹雪に笑む子らよ際の泪を別れ惜しまじ
12
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リクシアナ
牧柵の巡りの脇の湿り地に凛と気高く咲く水芭蕉
18
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リクシアナ
ありふれたヨモの仔猫は生を受け七日目と聞く小雨ふる朝
14
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大上
凪の夜に花を卷き上げ渦む空朽ちの間際に月を撫で描く
9
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詠み人知らず
こつこつと積み木の城を築けども無情に崩す魔者が棲めり
24
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滝川昌之
スーイスイ ツバメは去年の別荘の傷み具合に新居を模索
27
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まあさ
病室の 窓から手を振る 夫へと 取り繕った 笑顔を向けた
27
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詠み人知らず
いるはずのない電車内あなたの香跳ねる心臓パブロフの犬
16
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千葉 甫
朝刊を入れて静かに去るバイク暁前のまだ闇の刻
9
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詠み人知らず
指輪から強固な縁で結びつつアジュガ見守る二人の幸を
8
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松本直哉
子のために八朔むけば清しき香春たけなはの昼のしづけさ
16
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お菓子
一年と五ヶ月前にもういないねこが夢でも逝ってしまった
9
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まあさ
不規則な 春の雨音 聞きながら 木々の若葉は 大人びてゆく
33
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みやこうまし
モンシロチョウつかず離れず絡み合い愛を交わすや菜の花の上
24
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士心
ひさかたの光のごとき文からの I miss you に心踊らん
7
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工藤吉生
ここからは学習塾が覗けるぞ時計が見えるエアコンも見える
7
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矢車菊
諦めのつかぬ気持ちも数々の迷ひもみんな大切にせむ
20
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秋日好
駅からの君と畑から戻る吾ぴったり家の前で合流
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