恣翁のお気に入りの歌一覧
こぐまじゅんこ
出張で主人のいないこんな日は母を泊らせわくわくします
3
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麻倉ゆえ
綺麗だと思う言葉を集めても揺さぶるような言葉が出ない
7
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みやこうまし
滝のごと夕立降れば本願寺太き柱の陰に宿れり
13
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さる
奈良に住むわが老友のたより読み力なき筆われは涙す
8
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陽だまり
嬰兒の握った拳そっと開け運命線を追ひ辿ってみる
5
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光源氏
人も無き末の茅原押し分けて幽かに聞こゆる雁の聲かな
14
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黒きノラ
独り身の寂しさ故か調味料気づけば何時も濃い味付けに
3
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たんぽぽすずめ。
包帯が頭と腕の母が朝戻り親父を子は殺したき
9
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たんぽぽすずめ。
歳老いた父を愛すか虐待を子の時受けた事で悩みぬ
8
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真山千展
蟋蟀も蝉もバッタも蟷螂も触れなくなり大人になった
6
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ぎんこ
ここでしか生きていけぬというように今日三度めの網かける蜘蛛
24
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聴雨
夕さればゆるし色染むくりや辺に訪ぬる虫の鈴の音深し
10
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光源氏
格子戸に漏るる今宵の月明かり醉ひにまかせて枕で隱す
22
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只野ハル
中断の歌壇再開!電話越し85歳の声は弾みて
7
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あき
こうやって父との距離は開くのだとわかりはじめた。寄方が、きえる。
10
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ふきのとう
背を丸めぽつんと座る老人は孤独に耐へて何を背負ふや
16
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紫苑
触れもえぬひと日の過ぎて暮れ方のいのち染めてむ爪紅の花
18
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詠み人知らず
天つ水 澱む大地を 淨化して 澄みし氣精は 空へ還(めぐ)りて
11
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芳立
つゆくさのあすに暑さのもどらむと予報きいたかつくつく法師
11
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陽だまり
投げつけた言葉抱へて丸くなる後悔だけのどしゃ降りの夜
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