住川幸のお気に入りの歌一覧
銀
手放したさよなら夜の白鳥の羽毛のなかでしずかに眠る
2
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たんぽぽすずめ。
青き虹咲かせる羽を収め逝くアゲハを土の上へ戻せり
10
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聴雨
夕立は折り重なりしかなしみの鈍いろめいた心より落つ
6
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千葉 甫
昨夜は灯に煌めいていた銀色の蛾の屍ある朝の床に
4
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芦澤ノリコ
助けてと愛してくれは同義だと綴った右手を弄ぶ君
4
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日向猫
猫じゃらし エノコログサの青い穂をなんとはなしに摘んで振り行く
17
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ふるはら
霖雨よあなたとわたし街の底満ち干きもなく往く深海魚
2
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村上 喬
筆洗のにごりし水面に目をやれば猛暑の空に雲の伸びゆく
13
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芳立
井のなかの蛙が視野をひろげれば魚眼レンズに世界がゆがむ
5
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更紗
夏の午後 突き刺すような陽を避けて木陰に寄れば蝉が飛び立つ
4
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紫草
哀感を抱きしめ夜を乗り越えていまいましきはこの青い空
24
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文麿
紅色の花ほころびて百日紅去る夏追ひて思ひ出となれ
9
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白亜
傷あとのごと続きたる路地裏に降りくる音色を紫陽花と聴く
6
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しりか
追い求む軒に暖簾の夏氷光る白さにすべては消える
5
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恣翁
炭酸の細かな泡を透かすがに 景色はぼんやり緑に烟る
26
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みなま
七夕に雨模様ならともに泣き晴れたら飛ぼうあの星の海
25
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えぃ。
約束を交わした小指に夕暮れが操る糸に絡む前髪
1
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詠み人知らず
ほほなでるこの風明日は君の住む街へ届いてまつげを揺らす
2
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詠み人知らず
同じ店同じ時間に通っても陽の射す場所は日々移りゆく
3
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紫苑
捉まへる猫の耳毛のふいふいと網戸破りては風をあじはふ
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