うたの一覧 (カテゴリー：全カテゴリー 並び替え：新着順)
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九十九
大根を抜きたる穴に宿りゐるつかみどころのなき薄ら闇
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紫苑
風花の舞える朝の春蒼き風に溶け入るムスカリの瑠璃
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エズミ
恋着の午後 地の果てに霧笛鳴る あなたが眠る海は深くて
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エズミ
ささやきは 焼き付いて消えることがない キヨスク裏の電話機になお
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エズミ
誰ひとり犬さえもいない白昼の夢その奥で眠る穴熊
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うい子
咲きて枯れ、枯れては咲きて、また枯れど なほ紅からん鬱金香の美は
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螢子
春の雪我に何を教へたる白き心か儚き戀か
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螢子
天気予報あたりて春の雪となり桜の蕾白く染めをり
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虹雲
生きている刹那隙間に風は吹く竹林しなり桜吹雪かせ
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おだ
いつそ胃がなければいいと思つたり思はなかつたりしながら暮らす
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おだ
遠くから笛がきこえる湯をわかす薬鑵の音だもう朝なのだ
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詠み人知らず
冷蔵庫を開くとオイルとノンオイルどもの戦場でした
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音波
燃えさしのヱヴァンゲリヲン・序のフイルム 振りかえらずに海を指し、行け。
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ゆら
川沿いの桜並木と君に告ぐその刹那にも花は綻ぶ
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詠み人知らず
大好きな人が出したる暴露本嫌いになれず買いにいけない
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栞
偽善かもしれないけれどいいですか この箱にそっと千円入れても
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忘れ路亭
老若も 生くるも死するも 誰も皆 いつか来た路 いつか往く路
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向日葵
「一生に一度のお願い」 あの時に使わず取っておけば良かったな
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向日葵
懐かしい 君の着信番号に性懲りもなく 戸惑っている
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向日葵
戻れずに 進めずに また立ち止まる青信号を 見送るように
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