うたの一覧 (カテゴリー：その他 並び替え：新着順)
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猿ノ丞狂介
「思ひ出に会はん会はん」といふ身こそ生き永らへる命なりけれ
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銀ねず
「ぽつねん」の響きはやさし繰り返し夜と部屋とを満たすその声
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凍
大掃除を二度済ましても手つかずの引きだしがあり、中身は手紙
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さる
「売地」なる 看板の立つ 草生えて 見向きもされぬ 広き空き地は
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たんぽぽすずめ。
台風の序奏曲には納豆の糸で指揮する横浜の朝
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山本克夫
こんな日はゴム長を履けばいいじゃないか軟弱な革靴の代わりに
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山本克夫
雨上がり一筋のひかりに向けて蹴り上げる大気圏離脱予定のゴム長
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ミムメモ！
豪雨など忘れてしまう半袖のブラウスつらぬく白い二の腕
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志慧
その気なら何でもできる私より何もできない私が楽だ
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falcon
「私たち飛行機造っていたのよ」と叔母笑いたる若き夏の日
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羽
きよき水ながれる夢の裏側の黒くよごれる歳月だった
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紫苑
洗ひ髪かわかぬうちの来客はいとはづかしく応へためらふ
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笑能子
只管に合切袋を抱きしめて青筋立ててそれが正義か
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笑能子
世間とは思い通りに行かぬ常みんなこけてるくよくよすんな
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佐々一竹
御札を「おさつ」と読むか「おふだ」かで性格に差が現れるはず
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ないち
見習いの星屑ラッパぽろぽろとなきさけぶのは決意の調べ
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ないち
冷水にこぼしてみたのはガムシロップゆがむ世界に飛び込みたくて
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佐々一竹
走り続けた人生だとか国家とか評価はいつも孫子が行う
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南 葦太
月曜日 ５分遅れで急ぐ朝 消えてしまったゴリラの抜け毛
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南 葦太
ともすればこの街角で気づくこと ひとりぼっちはゴリラか俺か
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