うたの一覧 (カテゴリー：挽歌 並び替え：新着順)
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夏恋
ああついにこの日が来てしまったのね悟る目で逝く老いたちび猫
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もぢずり
迷い込んだネットの路地に薄日さすぽっかり同じ涙あとあった
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もぢずり
苦しめて寝ねがてぬまま朝を得るうらら弥生のヒアシンス匂え
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もぢずり
所縁なるいとしきテーマセロトニン明かされゆくよ吾子には遅くも
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もぢずり
鬱と聞き自死と読むすら懐かしきサイエンス雑誌解き明かしいて
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もぢずり
藤いづこ菖蒲はいかに必ずや時得て咲ける花を追ひ泣く
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赤石仙人
病えていつしか過ぎしこの七年虚しきもあり樂しきもあり
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千蜜
百日紅夕立去りて薄日射すくれない燃ゆる名残の夏に
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南 骸骨
窓開けて冷たき夜にくるまれば全自動独りぼっちがくる
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詠み人知らず
みちの辺に月かげ絶へてうつせみの魂もこぼるるしらつゆの夜
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猿ノ丞狂介
涙川なに水上を尋ねけむ腰痛き時の我が身なりけり
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善田真琴
きみがみしさいごのそらはいかならむひとりあゆみしつきかげのもと
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葛紗
この夏の名残すらない風が訃を運ぶ 涙を乾かすように
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南 骸骨
楽器しょい密閉されしこのドアが私と俺の切り替えスイッチ
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南 骸骨
夜に負けあのフレーズをつまびけば爪の先よりセピアに変わる
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南 骸骨
おまえから受けた罵声がよみがえるもう返せない一冊がある
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想野
生い立ちも戦も語らず逝きし人 思いのたずきを遺品にさがす
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詠み人知らず
水底に月かげの花やほの見えてかなしきものを思ひ出と呼べり
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もぢずり
明朗に閾を越えたそう思へたそろそろ逝こうもういいかなと
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もぢずり
仔猫らに朽ち果てるあり運無くていくつの魂ぞ無駄にされたる
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