うたの一覧
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五穀米
この夜を越えてひと日を六時間ほどに延ばしぬああ深夜勤
4
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五穀米
撤退をしてブティックの客層の複雑なりき我が船橋は
1
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たんぽぽすずめ。
一を聞き十まで知るといかずとも五までは解り合いたき業や
12
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詠み人知らず
セロリの葉煮出せば高き香り立ち ミネストローネ 風味の均衡
5
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詠み人知らず
寒がりの酵母に温水あてがひぬ子どもに上着羽織らせるごとく
4
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五穀米
年末の心構えにクリスマスリースを掲げようこそクロネコ
5
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詠み人知らず
新しき暦をもらひ第一にバレンタインの曜日確かむ
3
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詠伝
ああまただ。ぐりんぐりんと捩れてく受話器の線をその度なおし
2
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inosann
実績の良き同僚の吸う同じ空気で吾も生かされおりぬ
10
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詠み人知らず
未明から働く掃除のおばちゃんに 軽く「お早う」重く「ありがと」
16
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如月弥生
少年が男に変わるそのさまを緩やかに見せる通勤列車
1
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詠み人知らず
焼酎を呷る山谷の男らは いずれにしても弱くやさしい
13
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詠み人知らず
ひらひらと銀杏の枯葉舞う街をビジネスマンは足早に過ぐ
11
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詠み人知らず
無機質な電話のはざま鳴り響く保留メロディー「愛のあいさつ」
1
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詠み人知らず
パン生地を窯に入れ終へしばしの間立ち去りがたく暖をとる朝
3
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詠み人知らず
うつくしき白衣の女にけさも焼く国産小麦塩麴パン
1
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詠み人知らず
ささやかにままごとのやうに詰め合せ少食の娘に弁当つくる
4
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詠み人知らず
不定形かたまりかけるその一瞬はたと折りたたみ形さだまる
1
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詠み人知らず
柚子の香の残れる風呂の水汲みて冬の日の朝洗濯始む
1
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詠み人知らず
洗濯の終りし衣干しにけり左右対称ひとのかたちに
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