うたの一覧 (カテゴリー：自然 並び替え：新着順)
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紫苑
陽を避けて辿り着きしや緑なきロビーの床に蝶一羽死す
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半格斎
穗にやどる露の丸玉結びおき蜘蛛の白絲あさかぜにゆれ
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対空
騎手一人黒い馬一頭駆りてただいつぴきの風の凱旋
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浅草大将
朝戸出に雲の高嶺を見放くれば峠を越ゆる暑さし思ほゆ
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対空
風の騎手なり草笛の青連れウォッカ匂ふグラスにて死す夏
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詠み人知らず
春の夜の霞か雲か月の環のけぶりてあかき山ぎはの色
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聴雨
高き空わたる色なき風ひとつ時を見ずして何を語るや
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聴雨
震災の恐怖を語るゑいさんのまなざしはまたその日に戻る
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ゆびきゅ
湖に 秋の満月がたゆたう 子猫の濡れた瞳のように
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トーヤ
日が暮れて涼風たちが運ぶのは秋を奏でる虫たちの声
11
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浅草大将
うち続く日照りに偲ぶその昔のそぼ降る雨も長月のころ
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トーヤ
カレンダー一枚めくる朝だけど見上げた雲は先月のまま
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山桃
草野なる臭木も咲かば香料に実は染料で若芽は食料
10
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水葉
天地の流れる時の理は人の言葉の通ずることなく
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芳立
ちはやぶる神は暦を知らずとも露のおくべき頃をわするな
10
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日央
明け色の空を染めたる陽光に一雨欲しき長月の朔
20
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つやはき
アニメかと見紛うまでの積乱雲吾にとっては仮想が現実
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浅草大将
あか白に水引き草の花むすぶ野辺のながめを誰に贈らむ
20
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芳立
下草の葉ずれ虫の音たえぬよに高嶺の花はなどてとがむる
14
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ゆべし
ジジジジとセミよ大きなゼンマイを巻け夏バテのシロクマの背に
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