うたの一覧 (カテゴリー：自然 並び替え：新着順)
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紫苑
とし経りし鬱金桜は卯月なる黄のさびしみを吸ひて咲きけり
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五穀米
唐松岳標高二千百弱のイマジネーションの中の山頂
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せいか
赤ムラサキのミョウガが恋しい夕方は 打ち水の湯気路地も香ばし
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詠み人知らず
風鈴と団扇で過ごす風流を 守りたかったと過去形になる
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桜園
陽に焦げる土を這いつつ咲き続く松葉ぼたんの強さほしくて
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桜園
雷鳴の轟き激しく雨の降り猛暑休みにほっと息つく
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よろずはの人
ひたすらに、流るる川の、沿ひ下り、山の眞中に、和む人里
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詠み人知らず
スーパーで「蛍の光」が流れると 寂寥寂寥寂寥寂寥
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詠み人知らず
夏枯れのサフィニアの横 冬枯れの折り鶴ランがそっと芽を出す
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紫苑
ひとりごつこゑを吸ふかに夕映えの彩うつりゆくさまを眺めぬ
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五穀米
冷房のビルを出ること四時過ぎは陽はやさしくて風もそよげり
9
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芳立
ひとりきてわが世と思ふ初蝉のせかれすぎたる日々もかへらじ
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桜園
わが庭に生まれし蝉かとしみじみ聞く楓の枝のジィージィーの声
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恣翁
暮色籠め 蓮の紅は見えざれど 白の弥増し 闇に浮き出づ
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五穀米
山頂で星を見ていた記憶ある御嶽山の水も無き山小屋
4
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桜園
風にそよぐま白き花に魅せられて花やに求むは風蘭なりき
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よろずはの人
上の露、下へとそそぎ、湧き流る、古へからの、いのちの縁
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まがね
空の青雲の形その厚さ疑う余地なし！夏は今日から
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五穀米
恩寵も過ぎたる夏の太陽に白きブラウス青きサンダル
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詠み人知らず
ゆきまどふ雲の朝のひと鳴きにをちこち応ふる蝉のこゑかな
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