うたの一覧 (カテゴリー：自然 並び替え：新着順)
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海の月
はつ夏の土手に咲き初む野アザミの紫にじむ雨やわらかく降る
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詠み人知らず
鈍色の日本海が迫りくる越えたくもなく飲まれたくなく
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すばる
飾り気のない真っ直ぐな黒髪を容赦なく射る夏の太陽
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てきと杉立
うそつきの鑑よかがみお月様どうか今宵も綺麗に魅せて
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みやこうまし
草叢に見えなくなりし たんぽぽの白き亡霊 風花と散るや
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美津村
噴水は北に東に吹き乱れ向き定まらず虹定まらず
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詠伝
年ごとに何やと覚ゆ紫を見顕したり菫の群生
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更紗
行く春は薔薇の香りを風に乗せ切なく甘い記憶を残す
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紫苑
風の引く斜線のゆれてあまびこのやさしき音の窓を拍ちをり
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河のほとり
ほととぎす去りにけらしな五月雨の軒端に鳴くはつかの間にして
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詠み人知らず
白玉の蕾はじけて咲きこぼる ああ早びらきの季か卯の花
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詠み人知らず
夜はまた真白に泛かぶ 月の色も我が憂もうばひ咲ける卯の花
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灰色猫
夜明け前 深い藍色 澄み切って 心の塵を 払う静謐
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詠伝
今年もまた遠目に見える紫の花の正体わからないまま
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美津村
散り敷きて色の褪せたり腐りたり悪臭放つ日陰の椿
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美津村
すぐそこに立ちたる虹を追ひかける追ひかけ追ひかけて山裾の村
9
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灰色猫
藍色の 夜空に浮かぶ 満月の 力に応えて 海が産まれる
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みやこうまし
水飲み場石の水槽引き水のちろちろ洩れて目白が跳ねぬ
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もぉりもり
神さまのこえすずしくて風鈴がいっせいに散る秋のはじまり
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ながさき
はかなきは 花の命と 言うけれど 次の命を 育みており
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