聴雨さん
のうた一覧
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群雲に隠るる月のつれなさよ逢はで今宵を渡りゆくとや
令和六年二月十四日
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いちごつみ
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小夜の雨ぽつと落ちれば渇筆のやうなる聲で鷺の応ふる
令和五年十二月二十五日
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まれびとをもてなす庭の石蕗に冬に稀なる蝶のたづねて
令和五年十二月二十四日
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時雨やみ睡蓮鉢の底ひまで棲むもののなき静けさを知る
令和五年十二月二十三日
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墨の香の漂ふ古書をめくる指たをやかなりて生誕の日に
令和五年十二月二十二日
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愛子さまのお誕生日のニュースを観...
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たのしみは月なき夜の空ながめ長く緒をひく星に会ふ時
令和五年十二月二十一日
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独楽吟
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類ひなき白をし咲ける侘助の花ふところに蕊の黄を抱く
令和五年十二月十九日
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蕾にも花となる日があると知り流るるときを待つ冬の星
令和五年十二月十七日
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何処よりふいにひと枚ふた枚と掌に風花の消ゆるを眺む
令和五年十二月九日
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見開きの絵をみるここち図書館の窓に咲きしく乙女椿は
令和五年十二月一日
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糸を組み時を結びてひたすらに綾とる指の所作の貴やか
令和五年十一月二十九日
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利き酒の猪口に蛇の目の青沈め仄と紅さす月浮かべみる
令和五年十一月二十八日
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地に水に終の棲家を迷ひつつ風にゆくへを託すもみぢ葉
令和五年十一月二十五日
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つはぶきの花の命の短かさを知るや知らずや冬木立哭く
令和五年十一月二十四日
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冬枯れの野に吹きすさぶ風に知る路傍を照らす石蕗の花
令和五年十一月二十四日
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神を生み草花の種を運ぶといふ糞にしかない聖職がある
令和五年十一月二十二日
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文机に夏の名残の忘れ貝手に取りてまたそつとしまひぬ
令和五年十一月十九日
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もしや君ゆめにありせば片恋の人がみ胸に安らふがいい
令和五年十一月十七日
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初霜を纏ひて白き野の花をまだ明け初めの薄ら日は抱く
令和五年十一月十六日
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陽のありがたさ…
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滔々とながるる筆にほとばしる墨は心のままをかたどる
令和五年十一月十六日
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