やねうらねこさん
のうた一覧
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あの山の風車の下で会つた日の風はどこかへ行つてしまつた
平成二十二年九月三日
2
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人混みに紛れて消えたあの女性の小さな後ろ姿が浮かぶ
平成二十二年九月一日
10
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ふたりして線香花火の火を囲ふ今宵抱きしめひらきゆく花
平成二十二年八月二十八日
10
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水耕の枝のたわわなる完熟のトマトの赤にあなたは染まる
平成二十二年八月十二日
5
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そつけない返事ばかりを返してた水面に青い蝶を浮かべて
平成二十二年八月九日
5
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そんなことわかつていたさ星月夜氷のやうにガラス器が冷ゆ
平成二十二年八月七日
8
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沈黙を崩せないまま青空のノイズを拾ふ携帯電話
平成二十二年八月六日
9
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門の灯は消えたけれども突き放すこともできずにその肩を抱く
平成二十二年七月二十四日
6
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きみとをれば笑ひころげて啄みてそれよりまへを忘れてしまふ
平成二十二年七月十九日
6
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うそのやうに晴れわたる空 電卓にならんだゼロの列うすれゆく
平成二十二年六月十九日
9
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嘘でいいいいから言つてそのウソのどこにも行けぬけふ小糠雨
平成二十二年六月十六日
6
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肌と肌あはする夜の群青の時間の深みにこの身をひたす
平成二十二年六月十五日
8
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銀匙の先より紅茶の面にしづく落ちてあなたの輪郭くづす
平成二十二年六月十五日
5
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満たされた記憶そのまま残り香のやうにはりつくからつぽがこわい
平成二十二年四月五日
9
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春風にさらはれた恋あのときの風が葉擦れの音運び来る
平成二十二年四月四日
3
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映画ならラストを飾る花吹雪あなたはひとり樹下にたたずむ
平成二十二年四月三日
5
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愛という言葉がアイに変はりゆく桜散るまであとはつかなり
平成二十二年四月一日
2
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とめどなきその花ふさの狂乱に耐えてふるへる鎖骨のくぼみ
平成二十二年三月三十日
4
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薄紅の記憶沈めし水底の文ゆらゆらと藻のやうに揺る
平成二十二年三月三十日
3
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薄紅のさくら散るなかほのじろき細き鎖骨をたはませて抱く
平成二十二年三月二十九日
5
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