林歌さん
のうた一覧
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露をおくコップに麦茶足して注ぐ妻の白髪に吾が老い映る
令和八年六月十九日
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義父の影三重念仏帰り来てシャンパンを注ぐ三つ目のグラス
令和八年六月七日
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ハッとせり肩越し零のオオスズメ頭は二十ミリ我を捉えむ
令和八年六月五日
5
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湿りたる亡父の図書箱蓋とれば紙魚うねり去り銀鱗残る
令和八年六月五日
6
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身勝手な音頭吹きおき中座せばこれが音頭と一の者の音
令和八年五月三十一日
5
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きざはしに切れて伏したる仕事守主のひと仕事を果たし給うや
令和八年五月三十日
5
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窓枠に沸き出で流る白き雲伏せゐる吾は青空へ落つ
令和八年五月三十日
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空に落ちる は、アルルカンの曲名...
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締まりよきとんがりキャベツ鷲づかみ頭はいびつ吾がものならず
令和八年五月二十九日
4
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床の上にいくつも転がるわが頭全部の痛み押し寄せるなり
令和八年五月二十九日
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首すじを殴るごとくに襲い来る彼女の頭痛ブラジャーの線
令和八年五月二十九日
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リラ冷えの雲のくらさよパラ雨よくるか頭痛よ軽く過ぎされ
令和八年五月二十八日
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夜の風に吹かれ歩けば旅人よ小樽の人の知らぬ小樽よ
令和八年五月二十五日
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小樽 旧越中屋ホテルにて
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長き卓鈍き輝き石の壁「火の帆」のショット胸を焼くなり
令和八年五月二十五日
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青もみじグラスを透きて染む光ひとりシガーを燻らせてみたし
令和八年五月二十五日
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エントランス ステンドグラスの芯に坐し五色染め上ぐ「かねうろこ」なり
令和八年五月二十五日
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天に伸ぶ大きき窓に収まらず若葉の梢陽を透かしおり
令和八年五月二十五日
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定置網に濡れ羽を干せる鵜の影もかすみて消ゆる朝凪の海
令和八年五月二十一日
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連作の十首在中封筒に柏手打ちてポストへ落とす
令和八年五月十九日
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八重桜古紫なる直垂を 世のうましきを知らざりしかな
令和八年五月六日
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家のなき丘に街灯の伸びる宵狐火聴きし奇に包まる
令和八年四月四日
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