笹舟さん
のうた一覧
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山纏う錦のくくる水底の さざれ石さえ黄金を装ふ
令和六年十月二十日
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薄野の尽きる果てより白兎 空を望みて駆けのぼりゆく
令和六年十月十七日
4
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ひとときの城を行き交う影は去り 寂れて久し 秋の砂浜
令和六年九月二十七日
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爪を染む色を紅葉に彩りて 手繰り寄せたき秋の袖口
令和六年九月十九日
8
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陽炎が蕩けて踊る眩暈坂 心俄かに天へ昇りぬ
令和六年九月三日
4
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蒼き淵見惚れてあわや苔滑り 河童笑いて泡弾けたり
令和六年八月十九日
4
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晴天に荒ましく降る蝉時雨 濡れ肌拭う そよ風に恋
令和六年七月二十七日
3
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熱に倦む夏夜を砕く雷に 肝は冷えどもまして寝つけず
令和六年七月二十二日
2
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からからと笑う氷は軽やかに 火照る体に涼風を呼ぶ
令和六年七月十一日
9
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仄暗き木下闇に月浮かび 怪しく見れば憩う黒猫
令和六年六月二十五日
4
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村雨を逃れて知らぬ軒の下 晴れ間の明かすここは花宿
令和六年五月二十四日
2
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五月雨の囁く夜の目は冴えて もの侘しくも月は無しとは
令和六年五月十四日
5
再掲
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いはばしる滝音和する青蛙 翠の淵の主なるかや
令和六年五月十三日
4
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花冷えの朝に鳴く鳥うららかに 陽の下来よとみな誘いたり
令和六年五月七日
6
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春惜しむ想い逸りて次々と 見れば摘みとりつくる押し花
令和六年五月六日
4
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鹿威し古き邪魅とて祓いける 音の沁みこむ心清らに
令和六年五月一日
5
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真夜中に幾重に張るや蜘蛛の網 恢恢たれば月を逃さず
令和六年四月二十五日
5
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浮雲の跡を追うてか旅立ちぬ 綿毛見送る晴れは切なし
令和六年四月二十四日
8
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花滲み涙雨滴る窓硝子 わけを匂わす遠き春雷
令和六年四月二十二日
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夢うつつ 寝子が微睡む草枕 醒めるは惜しき春はあけぼの
令和六年四月二十一日
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