望月薫さん
のうた一覧
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指先に震える玉は散り菊の鼓動伝える線香花火
令和三年八月一日
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跳びはねて舞い散る露に光射し夕立待ちて鳴く雨蛙
令和三年六月二十九日
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橙の小さき夕陽てのひらに秋を伝えるほおずきの珠
令和三年十月十六日
9
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黄緑の鎧を脱いで朝陽へと白い翼を開く木蓮
令和四年三月六日
9
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草叢の小さき命ひそやかに集める朝陽煌めく雫
令和三年六月二十日
8
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リボンかけ そっと忍ばすモミの下 煌めく天使 明日待つ寝顔
令和三年十二月十九日
8
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紅色の小さき微笑青空に散らし佇む立春の梅
令和四年二月五日
8
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横たわり闇の深さに目を凝らし刻む時の音近づく夜明け
令和三年五月二十九日
7
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瑠璃色の頭を垂れる紫陽花の見上げる空に笑みの満月
令和三年六月二十七日
7
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黄昏を映す川面に揺らめいて祈りを運び光る送り火
令和三年八月八日
7
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振り返り付いてくるのを確かめて薄雲かかり去る影法師
令和四年一月二十三日
7
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二十五の金の光に迎えられ奏楽の中紫雲たなびく
令和三年五月十四日
6
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暖かな夜風の海に染み渡る月の雫と心の音色
令和三年六月二十一日
6
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真夜中の踊る風神雷神に目を開き待つ初秋の夜明け
令和三年八月十四日
6
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母の手の温もりだけは忘れない言葉も持たぬ彼方の記憶
令和三年十一月四日
6
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オルゴール 冬のあの日に舞い落ちる 煌めく音色 還らない人
令和三年十二月二十六日
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砕け散る潮の香りに舞い上がる佇む磯の蒼海の裾
令和三年五月八日
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哀哭し千々に砕けた心にも春の陽射しはそっと寄り添う
令和三年六月十九日
5
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闇冥に五色の糸を握り締め蓮華の国へ光の旅路
令和三年六月二十八日
5
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青空の入道雲の向こうから真っ直ぐ秋へと進む勝ち虫
令和三年八月二日
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