夏深さん
のうた一覧
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発車のベルが聞こえるもう時間出かけなくては旅が待ってる
令和五年十月二十四日
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報われぬ時を嘆くに桜吹雪祝うかのようこの身に舞うや
令和五年三月二十七日
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暗い空に薄墨色して桜よこれこそ素敵でしょとばかりに
令和五年三月二十五日
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突然の雨に逃げ惑う桜道あなたの娘でいた頃のまま
令和五年三月二十五日
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ひまわりの種を窓辺に眺むれどさえずりもなく冬日傾く
令和五年一月十三日
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遅かったとハタチの頃の無邪気さで元気になって待っていた君
令和四年十二月十五日
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人波に忘れおりしを見つけたり露店に囃子お祭り気分
令和四年十月二十日
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あちこちに山車見えし街をそぞろ歩き浮かれ囃子に下駄も合わせり
令和四年十月十八日
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夏と秋の匂いが交差する軒下通り過ぎる風九月のある日
令和四年十月三日
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録画も歌もいらない開け放つ窓より秋の心地よき風
令和四年十月一日
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膝の上でタブレット打つ女の背に黄金の稲田が流れる車窓
令和四年九月十七日
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軽やかに駆け下りてゆく朝の駅次々と続く背の若々し
令和四年九月十七日
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長すぎる夏に愛想をつく夜は浴衣似合わず花火色あせる
令和四年九月五日
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潮の香を駅ですれ違い嗅いだようシャツに染みこませ海の帰りか
令和四年九月一日
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涼求め土手に上りて眺むれば川面に浮かぶ月はゆらめく
令和四年八月二十三日
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蝉よりもサイレンの音が猛暑日とオミクロン株の夏を席巻す
令和四年八月十二日
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夢で入る店は醬油屋箱で買い使い物にと手配し醒めり
令和四年八月六日
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遠くから祭囃子の聞こえりと耳を澄ませばとどろく雷鳴
令和四年七月二十九日
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猛暑を言い訳にして寝ころべば庭を荒らすやビンボウカズラ
令和四年七月二十五日
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客人をもてなす夏の一番は素揚げの茄子と麵つゆの匂い
令和四年七月二十四日
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