黄梅女さん
のうた一覧
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青天に ヒュロロと鳶 戯れし 自由求めて 深呼吸する
平成二十七年七月三日
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防波堤 ただ立ち尽くす 荒波の千々に乱れる波頭かな
平成二十七年七月十七日
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膝枕 甘えた君の 淋しさを 震える睫毛から知った明日
平成二十七年七月三日
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列車にて 君がコートの 裾いぢり 私の男と 口の端ゆるむ
平成二十七年六月三十日
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丁寧にルージュ選ぶの ダリア色 元カレからのメールひとつで
平成二十七年七月五日
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久方の朝の光に目が眩み 時計代わりの 猫の鳴き声
平成二十七年七月十日
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てのひらに 鼓動響きて 豫感する 君が腕の 愛しき熱よ
平成二十七年六月三十日
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服の下 胸乳吸はんと 君動き ふとこの時は 母になりたし
平成二十七年六月三十日
5
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触れた背の 海原のごとく 満ち足りて ただそれだけの 愛もあると知り
平成二十七年七月一日
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曇天の重なるグレーなぞらえて 君がこころの 紫陽花見たし
平成二十七年七月四日
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空あおぐ とうもろこしと 波の音 ザルに茹であげ しろき湯気かな
平成二十七年七月十二日
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電線のはるか向こうで巻雲を茜に染める 君と自転車
平成二十七年七月十三日
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風雨呼ぶ 萠ゆる枝葉の荒波は 君が残した 傷跡に似て
平成二十七年七月一日
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君の鋭角な輪郭 なぞる先 真っ赤に燃えて 逆さまの空
平成二十七年七月一日
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スーツ着る 男の背中 見送りて 驟雨のごとく 涙あふるる
平成二十七年七月二日
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梅雨寒の 薄いミルクティー かきまぜて 窓の向こうの電話する君
平成二十七年七月四日
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剥き出しに揺れるライトの誘蛾灯 寄り添う男女を影絵にして
平成二十七年七月六日
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七夕の 逢瀬を願う その夜に 海にて命散らす人あり
平成二十七年七月八日
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久方の眩しさ慣れぬ暁光に 幾日ぶりと指折り数え
平成二十七年七月十日
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だまったまま 咀嚼するだけ そんな君 黄色の粒が ころんと落ちた
平成二十七年七月十三日
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