よかった太郎さん
のうた一覧
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銀紙を皿に見立ててもう五年思い出すのはふゆの事です
平成二十三年三月一日
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それはふりのひとかもしれないからと趣味か仕事か聞いてみようと
平成二十三年二月二十三日
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朝もやと遠くの地図の向こうには母の付箋をそっと押すゆび
平成二十三年三月三日
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あした鯨になる母に連れられて借用書かく おれでいいのか?
平成二十三年三月四日
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エジプトに行こう右手の分までも頭の中の風鈴のことも
平成二十三年四月二日
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ペン先をつまんで一晩もやもやと電車も通っていない砂漠で
平成二十三年五月四日
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あの人が吊るしたピアノひけないのゆらゆらゆれてきれいになるの
平成二十三年六月十五日
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滲み出る第二関節手のひらに夏場は木にも止まってたのに
平成二十三年二月二十三日
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さささのさノドの痛みに効きませんノドの痛みに効かないのです
平成二十三年二月二十三日
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そのへんは大体でいいけど窓はしめておけしめておけたのむぞ
平成二十三年四月五日
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温度計ひったくる彼しかたなくだから網戸は外しておいた
平成二十三年四月三日
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あの山を見たと最後に言う時に僕はもう空や君ばかり見ていた
平成二十三年四月五日
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あしたまで胸を地面に伏せておけ魚のように潜んでいるぞ
平成二十三年三月一日
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ヤキモチと認めたくないシロクマはほら「ストップ温暖化!」 ラララ!
平成二十三年三月四日
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目をつむり 河にすてたと供述しなるほどそれもまぼろしの声
平成二十三年三月四日
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あれっ、いま、電話なったかなそのとき電話はならん母は息絶え
平成二十三年三月四日
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てんじように薄つすらと黴がはえるふたとれかけのガムのボトル有り
平成二十三年三月六日
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目覚ましのカチリと鳴って紙飛礫カレーの事も忘れてしまう
平成二十三年四月五日
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海鳥と今日は家族になれないがあしたも多分ムリだと思う
平成二十三年四月五日
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全身に生えたレバーをひねつてもなかなか出ない五百円玉
平成二十三年四月五日
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