莞杜のお気に入りの歌一覧
継海
ぷかぷかと波間の海月 草枕 三度目の里 フェリーより見る
10
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へし切
夢に見え夢と消えゆく面影にこころ清かる涼風の音
10
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横井 信
単線の揺れる列車で目を閉じて浮かぶ姿の田園を行く
9
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横井 信
草むらにエノコログサの穂の揺れる夏の終わりの風を見送る
9
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恣翁
見残せし夢の影かも 暗きよを欺く灯り ちらつきにける
9
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ななかまど
縁側でとうもろこしを食む三時 少年時代の蝉が鳴きおり
12
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うすべに
葉桜にしずくのこして通り雨 暑さひといき遠雷を聞く
11
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中康
シルエット 赤城くっきり 白雲に後ろは尾瀬か 片品に雨
6
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ななかまど
雨音の記憶の残る古民家の蛍袋が風に揺れおり
12
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恣翁
夕風に揺れて 晩夏の白芙蓉 暫しの涼を 淋しく咲けり
13
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へし切
草むしる照る陽に滲む汗を拭く蝉も鳴き止む墓苑の静寂
10
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硝子
口惜しや紅も蘇芳も薔薇色もあなたの目にはおなじ赤色
7
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うすべに
窓越しにながめる夕陽秋の色 今日またひとつ夏をうしなう
7
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うすべに
明るさと喧騒の熱 眠れない都会の蝉のいのち短く
7
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ガビー
餌を求めデッキ掠める鴎には 無用の景か天の橋立
7
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うすべに
指先が 世界のすべてになった夜 うつつに帰る雨はみぞれに
42
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