痴光山のお気に入りの歌一覧
畑中
廃園の決まりし園に木馬まだ子供らを待つ眼をして佇てり
7
もっと見る
滝川昌之
カタツムリ歩いた跡を記してはブロック塀に流れる銀河
21
もっと見る
谷真澄
ボタンなら掛け直すだけのことなのにそれができない夫婦のボタン
14
もっと見る
ななかまど
堤防が流れの形決めおれば流れる速さ川は決めおり
21
もっと見る
ななかまど
冬の陽と電車の揺れに微睡みてまほらに人ら目蓋を閉ざす
15
もっと見る
聴雨
初霜を纏ひて白き野の花をまだ明け初めの薄ら日は抱く
12
もっと見る
横井 信
オリオンの東の空に現れて家の灯りの温もりを見る
15
もっと見る
ななかまど
一桁の気温のなかに身をおけばあの夏の日に逃げてもみたし
15
もっと見る
恣翁
やがて来る冬の前触れ 秋時雨 降りみ降らずみ 気の滅入るかな
17
もっと見る
へし切
さみしさを色なき文にしたためて送れば もみぢに染まるでしょうか
18
もっと見る
滝川昌之
梨園の店頭で買う一山は青春ドラマのごとく不揃い
15
もっと見る
滝川昌之
八月の最後の夜に観た月はでかいピリオドごとき望月
14
もっと見る
滝川昌之
警笛を駅で聞くたび二学期の不登校児の無事を願えば
17
もっと見る
恣翁
朝晩の 目立ち初めにし秋色に 思ひを致す関寺小町
13
もっと見る
ななかまど
まだよまだよ秋はまだよと向日葵はそそぐ光の想いに応え
14
もっと見る
ななかまど
微笑むに理由などなしつるにつる絡まる朝の赤のあさがお
16
もっと見る
灰色猫
仰向けに転がる蝉のぬけがらをかろやかに食む秋の涼風
19
もっと見る
茂作
かくて又暑い夏とはなりにけり 父と母とを見送りし季節
11
もっと見る
ななかまど
風つよき最果ての地の寒立馬二頭の子馬見守りて立つ
13
もっと見る
滝川昌之
海開きしたての浜はただ蒼く今夏の恋を手招いている
18
もっと見る
1
|
2
>>