来夢のお気に入りの歌一覧
リクシアナ
また一つ古き橋梁閉じられて遠回りさえ出来ぬ故郷
22
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滝川昌之
初夏になり入日薄れぬ西窓に若いモミジの葉影やさしく
28
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灰色猫
あくびから飛び出してきたナマケモノ一日かけて私を撫でる
17
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詠み人知らず
階段を120段登り切りフーヒーフーヒー青空を吸う
26
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灰色猫
気がつけば僕ら開かぬ箱でしたお互い自分の鍵を持たない
23
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灰色猫
もう誰のせいにも出来ない悲しみはカフェラテに描きしかと飲み込め
22
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林林
去る人に寂しと云えず長き文募る想いは溶けぬ雪かな
20
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Chico
呼鈴に応えしきみの戻るまでぼくのあたまに編み棒刺さる
25
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ながさき
中天に 夕月浮かぶ 皐月宵 うぐひすは啼く モズも負けじと
30
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みろく
去る人に寂しと云えず長き文忍ばせ渡す出雲のお守り
34
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へし切
山里に五月来ぬとてほととぎす汝が鳴く声に揺るる藤波
33
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石川順一
不意に吹く風が葉裏を露わにし全ての濃さを薄くして行く
80
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まあさ
自信家の君の内なるストレスを午前三時の歯軋りに知る
82
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灰色猫
満月がクリーム色に見える夜はきっと心が優しい証
25
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へし切
ままならぬ浮き世にあれど上を向き生きよと諭すひまわりの花
49
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月虹
たんぽぽの短く伸びた足元に黄色い春が優しく揺れる
127
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祐鈴
「正しさ」は、皆それぞれに持ち居りて、ええやん、白菜タテに切っても
24
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葱りんと
泣いている 子にイラついて また泣かせ 溺れる先は 自己嫌悪の海
13
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詠み人知らず
人はみな「まさか」という名の急な坂越えねばならぬ日の巡りくる
22
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詠み人知らず
亡き母の文庫本読み気に掛かる 何を想うや折り目のページ
185
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