三十四のお気に入りの歌一覧
美津村
「忘れました」と年齢の所為にし席を立つ「老」も「惚け」も使いみちあり
10
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小林道憲
二宮の尊徳翁も歩きつつスマホしている春の日の中
15
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あまおう
背の高い いちょう並木の街道は ちょい夏色の コバルトブルー
30
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湯呑
こころあれ うみのたかなみ ふねたふる せめぎあふもの わがなみだかな
7
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みなま
ヴィンセント・ゴッホの描く糸杉のもの皆ゆらぐ日がな一日
13
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あかる
カーソルを滑らす音さえ聞けそうないつもと変わらぬ月曜のあさ
4
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月虹
まだ慣れぬ環状線を走り抜くきっと何処へも行けない二人
28
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詠み人知らず
祖父母からボンタン飴を与えられ 嫌いと言えず溜まる引き出し
20
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詠み人知らず
草を踏み水と虫の音耳にして 私の意味を 考えている
12
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詠み人知らず
快晴の海峡大橋くぐる船 礼儀正しい しら波のこし
16
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紫草
心底からあの人を許す術もたず指に鋭き大栗の棘
21
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河のほとり
月を見ばせめてなぐさむ心さへ晴るる間もなき蓬生の雨
12
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詠み人知らず
カップルが 向き合い話す テーブルの 鉄板にある 焦げたピーマン
7
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小林道憲
雨だれのしたたる音に聞き入りぬ 命を刻む音のごときも
28
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あまおう
いいことが きのうなかった あの女へ 傾けている ソーヴィニヨン
13
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紹益
空の色 海の色にて 染め上げし きりりと結ぶ 青い鉢巻
26
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詠み人知らず
ご機嫌で陽気なインコのお喋りが私を悩ます午前五時半
20
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すばる
冷え切った体をぐるり丸めたらアンモナイトの眠りに落ちる
32
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光源氏
おい、お前 今日は本当に綺麗やなぁ無言の妻に語るつぶやき
36
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あまおう
夏までに きみと親しく なりたいが 冷し中華は もう始まったのか
31
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