祐鈴のお気に入りの歌一覧
林林
今からで遅くないよと無花果の赤ちゃんたちが空を仰いで
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野々花
水切りの豆腐に重ねる皿二枚夕飯までのほど良き重み
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みなま
そうねぇと肩に挟んだ携帯に相槌うって竹の子を剥く
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いわなおいびと
工場の梁にいつしか巣作りし野鳩の一羽今朝とび立ちぬ
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葱りんと
休前日 好きなお酒と パソコンと あとは何だろ? みな早く寝ろ
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千映
痛みから解放されて喜びの束の間にまた痛む辛さよ
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リクシアナ
帰る日も告げずに発てばヒナギクは時の限りと花を絶やさず
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コーヤ
若葉とのスキンシップは清しくて心ゆくまで楽しみ歩く
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恵
雨上がり少し湿った夜空には小さな月がぽっと灯りて
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沙久
チビ助がペダルを必死にこぐ後ろ マメ助を乗せ見守る父よ
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みなま
迷い来し羊の帰路を案じればみなこのみちを行くとこたえり
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たけくらべ
恋ひ焦がれ夜ごとわびぬる憂き身には涙あつめし樹雨そぼ降る
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葱りんと
教えたい 学校の外 広い空 別の世界を 昔の私に
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千映
少しずつ脂の抜ける身となりぬ心の関節まだ痛まない
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ながさき
大輪の ビロード色の 薔薇の花 圧倒的な 存在誇示し
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恣翁
菜の花も疎らな 長き物憂き日 蝶飛ぶ垣に 過ぎる人なし
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へし切
卯の花の憂き世の中に不如帰 声ふりたてて鳴きわたるらむ
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月虹
君と手を絡めて眺む星めぐり大事なことは手放さぬこと
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灰色猫
麦わらの 少年放つ 投網には 宝石みたいな 稚鮎が光る
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野々花
おかえりとおやすみなさいを言いたくて今夜の私 少し夜更かし
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