しらたきのお気に入りの歌一覧
一
結果では出しっぱなしの水に手をしばらく濡らしていただけでも
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たえなかすず
西向きの部屋はひとしくあかるくてぼくのさみしい影がなかった
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たえなかすず
ほらそんな顔をしないで 自販機のホットの缶はやがてコールド
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逢桜カイン
珍しげな顔する娘に雪たちはすげなく溶けて水になり消え
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逢桜カイン
ゆるゆると水の垂れたる鉢の端水浴び蛙のなめらかなしり
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たえなかすず
友達でいよう 最後のその嘘に見えなくなるまで手を振っていた
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たえなかすず
えらそうに去って勝手でムカつくのだから一生気にしているね
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たえなかすず
幸せになれとあなたが去ってから花の一年 八分の桜
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あんて
寒い夜ココアで指先暖めてもかじかんでまだ打てないメール
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たえなかすず
あはゆきは深海に降る auの巨大看板ひとりで死ねば
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逢
心まで亡くなることを「忘れる」と言うんだ わたしを覚えていてね
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山本克夫
冬空をわたしのなかにひらいたら雪の欠片がきらきらと散る
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山本克夫
三毛猫の尻尾にふれる春の日の予定表には日だまりと書く
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たえなかすず
同一にならんと餃子の皮つつむ 情けないほどあなたが好きで
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たえなかすず
この朝を抜けて海へとETC幾千回もゲートは上がる
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たえなかすず
やだ そんなの きみはカフェオレくれたけどタイムリミット近づいている
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芳立
紅茶派の君のつたないコーヒーがなににも勝る残業手当
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はな
寄りかかることのできない関係を右肩で支えながらするキス
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たえなかすず
しあわせになるためだけの嘘をつく 彼女が立っていられぬほどの
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薫智
栄養を詰めこむドライフルーツのように濃縮させて生きるよ
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