芳立さん
のうた一覧
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とらはれの宅のあかりよ眠れない人間たちが息をつきをり
平成三十年十一月九日
4
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きぞの夜の時雨あがりてから風を寄せむと雲のひとつだになし
平成三十年十一月八日
4
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ストーブの油入れたり冬立てば花の下にて死なむまではと
平成三十年十一月七日
4
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秋の葉や初恋とふはくれなゐに染まり染まりて燃えず散りけり
平成三十年十一月六日
4
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たれか知るこのため息は荻の穂をなびかすとのみ吹ける川風
平成三十年十一月五日
7
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夕風の声にも聞かずとほつひと雁来るかたにふるや初雪
平成三十年十一月四日
3
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盛りにし花のみ人はしのべども色ふかまれり桜もみぢ葉
平成三十年十一月三日
7
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霜のおくころを重ねて筋雲のはしる高みをわれは忘れず
平成三十年十月三十一日
4
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晩秋はながむるままに小夜ふけて風吹きみだす玻璃窓の露
平成三十年十月二十九日
7
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滅びへと向かふみどりの星はまたひと巡りしてくれなゐの空
平成三十年十月二十七日
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すぎ来しを悔いながむればおそ秋の雲にすきつつ月照りまさる
平成三十年十月二十五日
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青かりしころの至りを忘れぬか葛のもみぢになほ風ぞ吹く
平成三十年十月二十四日
3
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いづれにも秋はふけつつ風冴えて遠く思へばともにぬくもる
平成三十年十月二十三日
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文ひとつ掛けはせずとも初雁の声にぞひとの佳き老いを聞く
平成三十年十月二十二日
4
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見るほどに昼を夕ともまがふべし日に日に四方のもみぢするころ
平成三十年十月二十二日
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見るべきを見ず聞くべきを聞かぬままきたれるわれよ虫ぞ鳴くなる
平成三十年十月十六日
3
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少年の日の秋風を追ひみればただけやき葉のざわめきて止む
平成三十年十月十六日
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ふりゆけば卑しき父のありし日のすがたをいましわが身とぞ知る
平成三十年十月十五日
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あき時雨ひとよかへで葉ふたひらの染みて散りてもかれずあらなむ
平成三十年十月十三日
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まだ刈らぬ穂波に揺れる望月のかげこそ秋のかぎりなりけれ
平成三十年九月二十四日
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