芳立さん
のうた一覧
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わが生くる国なりけりな心なきままにも行けばさくら咲き満つ
平成三十一年四月六日
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世の人の愛づるや花の散りかかる路べの草も光ありけり
平成三十一年四月五日
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語るべき思ひはなにも語り得ず緩和病棟に叔父を見舞ひて
平成三十一年四月三日
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得られねば憂しと思へど得てもなほ求むるのみの己とぞ知る
平成三十一年三月三十日
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ゆくすゑの霞むばかりの春の日に世とふを知らぬ若人おごれ
平成三十一年三月二十九日
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あだ花はさびしからめやその幹に幼き子らはめぐり戯る
平成三十一年三月二十八日
4
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春はとて憂き身に色はおぼえぬを花は咲くかなただ花として
平成三十一年三月二十八日
3
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見るかぎり咲き誇るべしそれぞれの冬を越えきし者たちのうへ
平成三十一年三月二十六日
4
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老いゆかば真ぞ見むと望みしをかすむばかりのわが眼とは
平成三十一年三月二十五日
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川べりに幾日ばかりと小屋据ゑて花待つころの戻り寒かな
平成三十一年三月二十三日
3
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夢もあらでいかに過ぐさむ咲き初めの花に嵐の狂ふ夜更けを
平成三十一年三月二十二日
4
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亡き親のこころを問へばことの葉のさきに花咲く江戸桜かな
平成三十一年三月二十一日
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きのふまで気に掛けざりし者どもがけふ騒ぐなりジュゴン死すとて
平成三十一年三月二十日
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うつつにも枕にもみぬ面かげのおぼろ月夜は居ながらの夢
平成三十一年三月十九日
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揚々と歩く乙女はいつもより強く巻いたか紅いろの髪
平成三十一年三月十八日
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道ありて照る日照る月あればこそ歩みゆくよりほかなかりけれ
平成三十一年三月十七日
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うつし世は夢とうつろふ色ながら花待つころぞ心はやれる
平成三十一年三月十六日
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栄えては滅びて栄ゆ千万の人のなすわざただ脆くとも
平成三十一年三月十一日
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入りぬれば修め極めはなかりけりおのが相をたづねゆく道
平成三十一年三月九日
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うぐひすの初音もうたに成りゆくを去年に変はらぬわれは聞きをり
平成三十一年三月七日
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