芳立さん
のうた一覧
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息白し児ら歩きたる道ばたに霜はおきつつ芹の生ひゆく
令和二年一月六日
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母と子が歩みしゆけばわれもまた銀杏黄葉の散り敷く道を
令和元年十二月十五日
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ことわりのままに降り散るけやき葉はひと風ごとに惜しみこそせね
令和元年十二月十二日
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風花はまだ咲かねども大霜のおく山白く映ゆる空かな
令和元年十二月七日
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奥山は色もかぎりのくれはとり綾にぞ白き糸かかるらむ
令和元年十一月二十二日
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なほ歩め冬は語らずかげ白き月と己をともし火として
令和元年十一月十七日
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いましばしやがて捨つべき衣手のかさねを競ふ欅もみぢに
令和元年十一月十一日
3
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世の風をかれて横たふくさまくら夕べに冬の足音ぞする
令和元年十一月九日
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街の葉はただひと筆の色ひきて北より雪の声ぞ聞こゆる
令和元年十一月八日
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雨ひとよふりゆくころは花の世を夢にも見ぬか桜もみぢ葉
令和元年十一月五日
7
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夕暮れて衣をひとへ重ぬればやがて火焚きのころとおぼえぬ
令和元年十月二十四日
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夕もなほ暑きばかりのひぐらしを追ひて鳴くなりこほろぎの声
令和元年十月八日
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月はいま雲隠るとも影みえてひと恋ひまさる秋は変はらず
令和元年九月十三日
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虫の音もいま変はるなりうつせみの世の人なれば風に遅れじ
令和元年九月一日
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初風や死なむばかりの身と知ればなほ燃ゆべきはいのちなりけり
令和元年八月二十三日
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“Le vent se lève...
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うつし世の終はりに似たり日の熱き極みにうたふ法師蝉かな
令和元年八月十二日
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簡単に狂ふものかよ汗ににじむ蝉の骸をかぞへつつ行く
令和元年八月十一日
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灼かれてぞおのが盛りをいまと知る日よりも明かきひまはりの花
令和元年七月二十九日
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霧雨に袖も折られず暦には夏のさかりとけふはあれども
令和元年七月二十三日
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しづく落ちる音にまみれて梅雨寒に震へるころは独りでゐたい
令和元年七月四日
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