芳立さん
のうた一覧
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少年の日の秋風を追ひみればただけやき葉のざわめきて止む
平成三十年十月十六日
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ふりゆけば卑しき父のありし日のすがたをいましわが身とぞ知る
平成三十年十月十五日
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あき時雨ひとよかへで葉ふたひらの染みて散りてもかれずあらなむ
平成三十年十月十三日
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まだ刈らぬ穂波に揺れる望月のかげこそ秋のかぎりなりけれ
平成三十年九月二十四日
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よび声を聞かず過ぐしてこの年も稲のみのりの満つるころかな
平成三十年九月四日
6
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空ばかりながめきたれば手もとなる教への見えぬまなこなりけり
平成三十年八月三十一日
5
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杜を灼くけふのなごりも払ふかなひと雨ふりて法師蝉なく
平成三十年八月二十八日
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わが道はまへにあるよりなきものを行くべき道に迷ふわれかな
平成三十年八月二十七日
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あき風の吹くもあつきはきぞの夜に燃えにし夢のまださめやらぬ
平成三十年八月二十六日
6
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父母の墓をし訪へば生ける身の逆さづりこそ悲しかりけれ
平成三十年八月十二日
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地にただ年をかさねておごる身のまへにそびゆる雲の峰かな
平成三十年七月十一日
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日ざかりや思ふがままにならぬ影ひとつふたつと踏みつつぞゆく
平成三十年七月八日
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幾十年あだに過ぐして青草のまた騒がしき梅雨空のころ
平成三十年六月十三日
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心などよそにふりゆくわれ鏡去りにしころの影やおぼゆる
平成三十年六月三日
5
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思ひ出の鍵は朽ちつつ青草の香の立ちこめる廃屋の庭
平成三十年六月二日
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ときは春夏とも知れずただわれは完泳レーンのいるかとなれり
平成三十年五月十二日
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月もなきわが夜のほかを見てしよりゆめも叶はぬ恋は燃えつつ
平成三十年五月七日
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夏立つと知らず道ゆくわが目にもけふは短き乙女らの袖
平成三十年五月五日
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死にゆかむ世は知らねども父母のかならず待つと言ふをこそ聞け
平成三十年四月十四日
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人知れず庭に咲きたる花ひとつ卯月に雨をいく日恋ふらむ
平成三十年四月十一日
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